適応障害で休職するときの期間と給与は、会社の就業規則で決まります。全国共通の休職月数はありません。業務外の病気による休業で健康保険の傷病手当金の条件を満たすと、連続3日の待期後、4日目以降が支給対象になり、支給期間は通算1年6か月です。休職の承認と給付の審査は別々に進みます。
今やることは、主治医に働くことについて相談し、会社の休職規定と診断書の提出先を確かめることです。診断名から必要な休養期間や復職日を自分で決める必要はありません。制度の記載は2026年10月23日に、厚生労働省、こころの耳、協会けんぽの公式情報で確認しました。
休職を相談する前に、欠勤連絡と診断書の提出先を確認する
出勤が難しい日は、会社の欠勤連絡の方法で連絡します。書類がそろうまで無連絡で待つのではなく、勤務できないことと、手続きの相談をしたいことを短く伝えます。詳しい事情を最初の連絡ですべて説明しようとしなくて構いません。
主治医には、担当する仕事、勤務時間、通勤、会社から求められている書類を伝えます。休業が必要か、診断書に何を記載するかは主治医に相談します。病気の治り方や自分に合う治療を、会社の制度の説明だけで判断しないことです。
会社には、人事などの手続き窓口、診断書の指定様式、提出方法を聞きます。直属の上司への連絡と、人事に渡す書類の提出は分けて整理します。診断書の内容を部署全員に送る必要があるのか迷ったら、先に窓口へ共有範囲を確認します。
体調の事情で勤務の継続について主治医に相談しています。休職の手続き、必要な診断書、提出先を教えてください。連絡は【連絡方法】でお願いします。
この連絡は、休職の開始日や復職日を確約するものではありません。すでに主治医から仕事に関する指示があるなら、その内容を手続き担当者に伝え、いつからどの扱いで休むかを確認します。
休職期間と給与は、就業規則の該当箇所で確かめる
厚生労働省の退職、解雇、雇止めなどの解説は、私傷病による休職制度は法令で義務付けられていないと説明しています。休職の手続きや復職の可否は、就業規則等を踏まえて対応するのが基本です。
会社に制度があるなら、制度名だけでなく適用条件を読みます。勤続期間や雇用形態による条件、欠勤から休職へ移る基準、以前の休職期間を通算する規定などを、担当者に確認します。他の職場の経験談に同じ月数が書かれていても、その数字は自分の会社の規定にはなりません。
| 確認する箇所 |
担当者に聞く内容 |
| 対象者 |
自分の契約と勤続期間にどの条項が適用されるか |
| 開始と終了 |
休職開始日、満了日、その数え方 |
| 賃金 |
有給か無給か、手当や賞与の扱い |
| 休職中の連絡 |
窓口、連絡方法、書類の提出時期 |
| 期間の延長 |
申請条件、必要書類、判断する時期 |
| 復職 |
面談、診断書、会社が判断する手順 |
| 満了時 |
復職できないときに適用する規定と説明の機会 |
口頭の説明を受けたら、規程の条項と自分に通知された日付を残します。「しばらく休んでよい」だけでは、欠勤なのか休職なのか、いつまでなのかがわかりません。開始日と満了日が書かれた通知があるかを確認します。
休職制度がない、または適用外と言われたときも、その場で退職を決める必要はありません。根拠となる規定を確認し、主治医への相談と会社との話し合いを分けて進めます。納得できない説明や対応が続くなら、社外の労働相談を使います。
診断書の提出から休職開始までの手順
厚生労働省の職場復帰支援の手引きは、休業の開始時に診断書の提出を受け、必要な事務手続きや復帰支援の手順を説明する流れを示しています。経済的な保障、相談先、休業の最長期間も、開始時に知らせる項目です。
実際の提出順は社内規定に沿います。診断書を提出し、会社から不足事項の説明を受けたら、主治医へ確認が必要な内容を整理します。自分で診断書の記載を直したり、会社の希望する日付に合わせて判断したりしないことです。
申請書や診断書は控えを残し、提出日と受け取り先も記録します。郵送、社内システム、窓口への提出のどれを使うかも確認します。提出した書類と会社の通知を一緒に保管すると、延長や給付申請で日付を確認しやすくなります。
仕事の引き継ぎが必要なら、人事や上司と範囲を決めます。進行中の案件、保存場所、連絡先を整理し、対応できないことも伝えます。すべての作業を終えることを休職の前提にして抱え込まず、主治医の意見を踏まえて会社に調整を求めます。
会社からの通知が郵送されるなら、送付先と受け取り方法も確認します。社内システムへ入れなくなる運用なら、休職規定、給与明細、給付申請に使う資料をどう受け取るかを聞きます。勤務用のアカウントが使えないために、満了日の案内や必要な連絡を見落とさないようにします。
休職中の業務連絡も先に決めます。誰から、何のために、どの方法で連絡するかが曖昧だと、手続きの確認と仕事の依頼が混ざります。連絡を受けるのが難しい状態なら、その点を窓口に伝え、方法の変更を相談します。
産業医面談では、仕事内容と必要な配慮を整理する
産業医面談は、主治医の診察と同じ役割ではありません。職場復帰支援の手引きでは、主治医の意見と職場で必要な業務遂行能力を照らし、産業医等が対応について意見を述べる流れを示しています。面談を受けたことだけで休職や復職が自動的に決まるわけではありません。
面談の案内が来たら、目的、参加者、持参書類、面談後の説明の方法を確認します。休業開始の相談なのか、休業中の状況確認なのか、復職前の検討なのかで、準備する内容が変わります。
伝える内容は、仕事の場面ごとに整理すると話しやすくなります。勤務時間だけでなく、夜間の連絡、出張、対人対応、締切の集中など、実際に担当している業務を書きます。配慮の要否を自分だけで決めず、主治医や産業医等に相談する材料にします。
| 面談前に整理すること |
メモの書き方 |
| 担当業務 |
【業務内容】と【勤務時間帯】 |
| 現在の会社の説明 |
【休職期間】と【必要書類】 |
| 主治医の意見 |
診断書などで示された就業上の意見 |
| 会社に確認したいこと |
連絡方法、配慮の検討手順、復職の判断時期 |
手引きは、診断書だけでは情報が十分でないとき、本人の同意を得たうえで産業医等が主治医から必要な情報や意見を収集するとしています。何を誰に伝えるのか、同意を求められたら説明を受けます。
産業医がいない、面談の案内がないというときは、社内の産業保健の相談先を人事に聞きます。医療機関との連携を誰が担当するのかまで確認しておくと、復職の相談が始まってから窓口を探し直さずに済みます。
数字で見る長期休業:事業所規模別ランキング
厚生労働省の令和7年労働安全衛生調査で、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合を、高い順に並べました。対象期間は令和6年11月1日から令和7年10月31日まで。常用労働者を10人以上雇用する民営事業所を対象とする調査です。
| 順位 |
事業所規模 |
該当する事業所の割合 |
| 1 |
1,000人以上 |
90.3% |
| 2 |
500〜999人 |
88.3% |
| 3 |
300〜499人 |
75.3% |
| 4 |
100〜299人 |
50.2% |
| 5 |
50〜99人 |
23.8% |
| 6 |
30〜49人 |
14.1% |
| 7 |
10〜29人 |
4.6% |
| ― |
合計 |
10.8% |
出典:厚生労働省、令和7年労働安全衛生調査・結果の概況第1表、冊子3ページ。単位は事業所の割合で、平均休職期間や中央値ではありません。
大きな事業所ほど、対象となる人がいた割合が高くなっています。ただし、人数の多い職場では該当する人がいる可能性も変わります。この表から、個人が休職する確率や、会社の対応の良し悪しを読み取ることはできません。
適応障害だけを数えた統計でもありません。診断名別の休職率や、自分が復職できる時期はこの表に載っていません。会社を比較するときは、制度の有無と実際の支援手順を別に聞きます。
休職中のお金は、会社の給与と傷病手当金を分ける
休職中に会社から給与が出るかは就業規則や賃金規程で確かめます。傷病手当金は健康保険の給付なので、会社が休職を認めたことだけでは支給されません。支給の条件と申請書の内容を、加入している健康保険の窓口で確認します。
協会けんぽの傷病手当金の説明では、業務外の病気やけがによる療養で、仕事に就けず、連続3日の待期を経て、休業中の給与の支払いについて条件を満たすことが必要です。待期には有給休暇や公休日も含まれますが、連続している必要があります。
給与が支払われている期間は、原則として傷病手当金は支給されません。給与の額が傷病手当金より少ないときは差額が支給される扱いです。「無給休職だから全日分が自動的に振り込まれる」とは考えず、申請する期間と給与の対象期間をそろえて確認します。
支給日額は原則、支給開始日前の継続した12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2を用います。手取り給与をそのまま基準にする計算ではありません。加入期間が短いときなどは扱いが変わるため、未確認の金額で生活費を組まないことです。
支給期間は支給開始日から通算1年6か月です。この期間と、会社が在籍を認める休職期間は一致するとは限りません。申請書の本人欄、事業主の証明、療養担当者の意見をそろえる流れは、傷病手当金の条件と申請で確認できます。
入金予定だけでなく、休職中の支払いも人事に聞く
給与の支払いが止まる月でも、会社から本人へ請求するものがあるかを確認します。社会保険料などの扱いについて、何の費用を、いつ、どの方法で払うのか、人事や給与担当に一覧で出してもらいます。病気休職という名前だけで、保険料が免除されると決めつけないことです。
給付の申請と振込も同じ日ではありません。証明を依頼できる時期、会社が書類を返す方法、不備があったときの連絡先を聞きます。具体的な処理日数は加入先や書類の状態で変わるので、会社の給与日と同じ入金日を予定しないようにします。
家計のメモは、確定している支出と、審査前の給付を分けて書きます。給付がまだ決まっていないことを隠して計算すると、家賃などの支払い日とのずれを見落とします。手元で払える期間が足りないなら、早めに支払い先や相談窓口へ事情を伝えます。
仕事が原因ではないかと感じているときは、そのことを主治医や労働基準監督署に相談します。私傷病の休職と、業務上の災害に対する補償は同じ制度ではありません。原因や支給先を自己判断で決めず、相談時に働いていた状況を説明します。
延長の相談では、満了日と書類の締切を別々に控える
休職期間の延長が必要になりそうなときは、会社が判断する時期と必要書類を確認します。満了日だけを覚えていても、その前に診断書や面談が必要なら準備が間に合いません。主治医に書類を依頼する日程と、会社へ提出する日程を並べます。
会社から延長の説明を受けたら、今回の延長後の満了日、次の確認時期、休職期間を通算する規定があるかを書面で確かめます。会社の説明が以前の通知と違うときは、どの規定が適用されているのかを聞きます。違いを自分で補って判断しないことです。
主治医の意見と会社の求める書類が食い違うなら、本人が間を取り持つだけで解決しようとせず、産業医等との連携方法を相談します。仕事内容の情報が足りないのか、書類の提出手順の問題なのかを分けると、誰に確認するべきかがわかります。
復帰後の面談は、業務量と配慮を見直すために使う
復職後のフォローアップも、厚生労働省の手引きが示す支援の一部です。復帰日を決めたら終了ではなく、支援プランどおりに業務が調整されているかを確認します。本人が困ったときに連絡する相手と、会社が状況を確認する機会を決めておきます。
面談では、任された仕事と実際の業務量、決めた勤務時間、配慮として説明された内容を振り返ります。自分で負荷を増やす、減らすと決めるより、起きていることを担当者に伝え、主治医等の意見も踏まえて見直します。
配属先が変わったときは、休職前の説明が新しい上司にどこまで共有されているかも確認します。病気の詳細を全員へ伝える話と、勤務上必要な配慮を担当者が知る話を分けます。説明を繰り返す負担が大きいなら、人事に共有の方法を相談します。
復職は主治医の意見から、支援プランと会社の決定へ進む
厚生労働省の手引きでは、休業開始と休業中のケア、主治医による復帰可能の判断、復帰の可否の判断と支援プランの作成、最終的な復帰の決定、復帰後のフォローアップという5段階で整理しています。
主治医の診断書を出した後は、元の仕事にどう戻るかを具体化します。勤務時間、担当業務、業務量、相談先、配慮を見直す時期を話し合います。「復職可」という文字だけで、休職前と同じ働き方へ直ちに戻ると決める手順ではありません。
会社から試し出勤などの説明があれば、実施する目的、期間中の扱い、賃金、事故が起きたときの扱いも確認します。通常の勤務なのか、正式復職前の支援なのかを曖昧にしないことです。参加の可否や負荷は主治医等に相談します。
休職満了日が近いときは、復職の申請期限と面談予定を先に確認します。手続きの日程を決めることと、回復について判断することは別です。満了日があるからといって自分で復帰可能と判断せず、主治医の意見を会社へ伝えます。
復職を認めない、満了で退職になると言われたときは、規定と理由を文書で確認します。厚生労働省の退職等の解説でも、配置可能な業務の検討が問題になる事例を紹介しています。会社の一言だけで結論を出さず、通知や診断書を手元に置いて相談します。
社内で話しにくいときは、こころの耳と労働相談を使う
厚生労働省のこころの耳の相談窓口は、電話、SNS、メールの相談方法を案内しています。仕事の悩みや、誰に相談したらよいかわからない段階でも利用できます。受付方法と対応時間はリンク先の最新案内で確認します。
相談では、会社とのやり取り、困っていること、すでに案内された手続きを、わかる範囲で伝えます。診断や治療の判断は主治医へ、給付の可否は健康保険へ、休職条件をめぐる問題は労働相談へと、答えを持つ窓口を分けます。
休職中の連絡や復職の扱いで会社と話が進まないなら、厚生労働省の総合労働相談コーナーも相談先です。給与の未払いなどがあるときの窓口は、労働基準監督署への相談で整理しています。
次の会社では休職制度の説明と、働き方の実績を確かめる
就職や転職で会社を調べるときは、「休職制度あり」という表示から先を聞きます。適用される人、開始と満了の決め方、休職中の連絡、復帰前の面談、復帰後の配慮の見直しを、制度と運用に分けて確認します。
病気の経験を面接で詳しく語らなくても、「就業規則の休職・復職手続きは、どこで確認できますか」と制度について聞けます。給与や勤務上の配慮に関する個別の確認が必要なら、採用担当に適切な相談先を聞きます。
働き続けられる条件を調べる順番は企業研究のやり方でもまとめています。その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。残業や休暇の実績を読み、休職と復職の手順で載っていないことは会社に確認します。