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固定残業代(みなし残業)⁠と⁠は:求人票で確かめる3つ⁠の表示と計算

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この記事の答え

  • 固定残業代は一定時間分の割増賃金を定額で支払う仕組み。時間数を超えた分などの不足額は追加で支払う
  • 求人票では固定残業代を除く基本給、時間数と金額の計算方法、超過分の追加支払いを確認する
  • 令和7年就労条件総合調査では、割増率を一律に定める企業のうち26%以上⁠とする割合は規模別で17.3%から2.6%

口コミや求人票ではわからないことは、会社に直接聞けます。まだ載っていない会社にも質問をリクエストできます。名前は会社に伝わりません。

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固定残業代(みなし残業)⁠は⁠、一定時間分の時間外労働などに対する割増賃金を、あらかじめ決めた額で支払う仕組みです。求人票で確認する表示は3つ⁠。固定残業代を除いた基本給、時間数と金額の計算方法、超過分を追加で支払う旨です。固定残業代があっても、実際に発生した割増賃金に足りなければ差額の支払いが必要です。令和7年就労条件総合調査では、割増率を一律に定める企業のうち26%以上⁠とする割合は、企業規模別で1,000人以上17.3%⁠、30〜99人2.6%です。

制度の確認日は2026年10月23日です。厚生労働省の固定残業代の表示に関する資料⁠に沿って、月給の総額から順に中身を確かめます。「残業代込み」⁠の言葉だけで応募先の給与を比較しないことです。

求人票で確かめるのは基本給・計算方法・追加払い

厚生労働省の資料は、募集要項や求人票に必要な内容を具体的に示しています。厚生労働省の職業安定法に基づく職業紹介事業者等指針でも、固定残業代を採用する場合の計算方法、基本給、超過分の追加払いを明示する扱いです。

確認する表示 求人票で読む内容 足りなければ聞くこと
基本給 固定残業代を除く額 月給のうち通常の労働への賃金はいくらか
計算方法 対象時間数と金額 時間外・休日・深夜のどれを含むか
追加払い 超えた分を別途支給する旨 毎月どのように不足額を精算するか

出典:厚生労働省、固定残業代を賃金に含める場合は適切な表示をお願いします、表面の①〜③。

たとえば月給に営業手当が含まれていても、その名称だけで固定残業代とは判断できません。逆に「みなし手当」⁠と書かれていても、何時間の何の労働への対価なのかは別に読みます。求人票の賃金欄だけでなく、注記や試用期間の欄にも目を通します。

応募段階で説明を受けたら、入社時の書面にも同じ条件があるか確かめます。求人票を保存しておけば、条件が変わったときにどこが変わったかを示せます。書面の種類と確認欄は内定通知書と労働条件通知書の違い⁠で整理しています。

月給の総額が同じでも基本給は違う

固定残業代が含まれる月給と、残業代を別に支給する月給を、そのまま同じ条件として比べることはできません。見る順番は基本給、通常の手当、固定残業代、追加支給の条件です。総額だけが大きく見える求人ほど、内訳を先に読みます。

賞与の説明が「基本給を基準に計算」⁠な⁠ら⁠、何を基本給と呼ぶのかも聞きます。月給全額に賞与の月数を掛けて年収を作ると、会社の計算とずれるおそれがあります。賞与の実績と、契約上支払いが決まっている額も分けて扱います。

割増率を高く設定する企業の規模別ランキング

固定残業代の金額を読むには、何%の割増率で計算するかも必要です。法定の率より高く定める企業もあります。次の表は固定残業代の採用率ではなく、時間外労働の割増賃金率を一律に定める企業のうち、26%以上⁠とする企業の割合です。

厚生労働省の令和7年就労条件総合調査・賃金制度第14表を、高い順に並べました。調査対象は常用労働者30人以上⁠の民営企業のうち調査対象産業に属する企業です。単位は%で、労働者の平均額や中央値ではありません。

順位 企業規模 割増率が26%以上
1 1,000人以上 17.3%
2 300〜999人 12.7%
3 100〜299人 6.9%
4 30〜99人 2.6%

出典:厚生労働省、令和7年就労条件総合調査、賃金制度13ページ・第14表⁠。各規模で割増率を一律に定めている企業を100とする割合。月60時間⁠を超える時間外労働に係る率は除く。

全体では一律に定めている企業のうち、25%⁠とする企業が94.5%⁠、26%以上⁠が4.6%です。率が不明の企業も含むため、掲載した区分だけで合計が100%⁠になるとは限りません。

この順位から「大企業なら固定残業代が安全」⁠と⁠は判断できません。調査しているのは率の設定で、未払いの有無や個別の給与計算の正しさではないためです。応募先がどの率を使うかを、時間数と金額の説明に戻って確かめます。

固定残業代を時間単価から計算する

基本の考え方は、通常の労働の時間単価に、割増分を含む率と対象時間を掛けることです。通常の法定時間外労働で割増率が25%なら、計算に使う倍率は1.25です。25%分だけを掛けると、通常の賃金部分が抜けます。

次は仕組みを見るための仮定です。統計上の平均や実在する会社の条件ではありません。法定時間外労働だけを対象とし、深夜労働、法定休日労働、月60時間⁠を超える時間外労働はないものとします。

仮定する項目 設定・計算
通常の労働の時間単価 1,600円
法定時間外労働の割増率 25%
割増分を含む時間単価 1,600円×1.25=2,000円
固定残業の対象時間 20時間
固定残業代 2,000円×20時間=40,000円
実際の対象時間 25時間
実際に必要な額 2,000円×25時間=50,000円
追加で必要な額 50,000円−40,000円=10,000円

出典:計算例は仮定。割増率と計算の考え方は厚生労働省の割増賃金の算定基礎の説明と、固定残業代の表示資料による。

月給から時間単価を出すときは、固定残業代を除いた賃金のうち、割増賃金の基礎に入るものを整理します。基本給だけが基礎とは限りません。手当は名前で一括して外さず、支給条件と実態を見ます。月によって所定労働時間が異なるときの計算にも注意が必要です。

計算の入口と、基礎に含める手当の扱いは残業代の計算方法でも確認できます。会社の数字を自分で再計算するときは、求人票だけで埋まらない条件を推測して入れないようにします。

金額と時間数の両方を照合する

「対象時間を超えていないから追加はない」⁠と⁠い⁠う説明だけでは足りません。実際の時間単価や割増率で計算した必要額が、定額部分を上回っていないかを確かめます。昇給で時間単価が変わったのに固定額が変わらないときも、計算の前提を確認します。

実際の残業時間が対象時間より少ない月の扱いも、賃金規程や契約を読みます。固定額として約束された手当と、実績に応じて精算する手当を混ぜると説明が食い違います。求人票だけから、減額の可否や自分の請求額を決めつけることはできません。

時間外・休日・深夜を一緒に数えない

固定残業代が何を含むかは契約によります。平日の時間外だけなのか、法定休日や深夜の割増も含むのかを読みます。「残業」⁠と⁠い⁠う普段の言葉と、割増賃金の計算で使う区分は同じではありません。

厚生労働省の割増賃金の案内で、法定時間外労働は25%以上⁠、法定休日労働は35%以上⁠、深夜労働は25%以上⁠の割増です。月60時間⁠を超える法定時間外労働には50%以上⁠の率が適用されます。時間外と深夜が重なる時間は、それぞれの割増を踏まえます。

会社の休日に出勤した時間が、すべて35%⁠の対象になるとは限りません。法定休日なのか、会社が別に設けた所定休日なのかで整理が変わるためです。給与明細の項目と勤怠記録が別の区分なら、対応関係を担当者に聞きます。

固定残業時間は残業を自由に命じられる上限ではありません。時間外・休日労働を行わせるための手続きや上限、健康管理は別の問題です。定額の手当を払っていることだけで、長時間労働が適法になるわけではありません。

みなし労働時間制は労働時間を数える別の仕組み

固定残業代は賃金をどう支払うかの話です。事業場外みなし労働時間制や裁量労働制は、所定の要件の下で労働時間をどう算定するかの話です。求人票に「みなし」⁠とあるだけで、両方を同じ制度として扱わないようにします。

フレックスタイム制も固定残業代とは別です。始業・終業の時刻を労働者の決定に委ね、清算期間を通じて労働時間を管理する制度で、残業代を定額にする制度ではありません。時間の管理の違いはフレックスタイム制の仕組み⁠で確認できます。

裁量労働制が適用されていても、深夜・休日の割増などを一括して不要とはできません。対象業務や手続き、みなす時間数を確認します。固定残業代と労働時間制度の両方を採用している会社なら、賃金の説明と時間管理の説明を分けてもらいます。

面接では月平均と忙しい月を聞く

固定残業の時間数だけでは、普段どのくらい残業しているかはわかりません。その時間数が給与計算のための設定なのか、実際の残業時間に近いのかを確かめる必要があります。

質問は「残業は多いですか」⁠よ⁠り⁠、配属予定部署の実績に絞ります。「【配属予定部署】⁠の月平均の時間外労働と、繁忙期の状況を教えてください⁠」⁠と聞けば、会社全体の平均だけで終わりにくくなります。対象者、集計期間、管理職を含むかも説明してもらいます。

仕事の忙しさと手当の時間数が大きく違うなら、その理由を聞きます。制度があるかだけでなく、勤怠をどう記録し、誰が不足額を確認するのかまでわかると、入社後の給与明細を読む準備にもなります。

超過分が見当たらないときは勤怠と明細を並べる

働いた時間の記録、給与明細、労働条件通知書、賃金規程を同じ月で照合します。締日と支払日がずれる会社では、見ている明細がどの期間の残業を含むかを先に確認します。申請日と実際の労働日が違うだけで、未払いと決めないことです。

担当者への確認では、計算結果だけでなく前提も尋ねます。「【対象月】⁠の固定残業代に含む時間数、算定基礎の賃金、超過分の支給欄を教えてください⁠」⁠と書きます。口頭で説明された場合も、後で読み返せるように回答を残します。

記録に違いがあるなら、どの日の何時から何時までが抜けているかを整理します。業務の開始前後、持ち帰り作業、移動などは、個々の状況を見て判断されます。自分の時間がすべて労働時間に当たると断定するのではなく、指示や業務の内容を具体的に伝えます。

解決しないときは、厚生労働省の労働条件相談や労働基準監督署で、記録を示して相談します。固定残業代の有効性や請求できる額は、契約内容と勤務実態によって変わります。求人票の短い文だけで個別の結論を出さないようにします。

求人を比較するメモは総額と内訳を別の欄にする

応募先を並べるときは、求人票の月給の欄を丸ごと写すだけで終わらせず、確定している賃金と計算の条件を分けます。基本給が同じか、通常の手当が自分にも支給されるか、固定残業代の対象は同じかを順に見ます。条件が違うまま年額に直すと、比較しているつもりでも別のものを並べることになります。

特に給与に幅がある求人では、下限と上限で固定残業の設定が同じかを確認します。経験によって基本給が違うなら、提示される固定残業代の金額も確認が必要です。求人全体の上限額を、自分の採用時の額として計算に使わないようにします。

勤務地や勤務区分で手当が変わる場合もあります。募集ページに複数の働き方がまとめて書かれているなら、自分が応募する区分の内訳を示してもらいます。内定時に条件が具体化したら、応募時のメモを更新し、古い数字と混ぜないことです。

回答が曖昧なときは計算の前提を聞き直す

「法律どおり払います」という回答だけでは、どの明細のどの欄に反映されるかはわかりません。質問は「対象時間を超えたときの計算方法と、追加分を支払う時期を教えてください⁠」⁠と絞ります。会社の運用を確認する質問なので、自分で違反と決めてから切り出す必要はありません。

「人による」⁠と言われたら、自分に適用される基本給と手当を提示してもらいます。まだ選考中で確定できないなら、いつ、どの書面で説明を受けるかを聞きます。説明が未確定のまま、仮の額で生活費の計画を固めないようにします。

毎月の残業が多い職場では、平均だけでなく忙しい時期の業務の進め方も聞きます。増員や分担の見直しを行っているか、残業の申請と記録が一致するかは、固定残業代の金額とは別に確かめる内容です。手当の時間数が短いことだけで、実際の残業も短いとは判断できません。

給与明細を受け取ったら支給欄の対応を確認する

入社後の最初の明細では、契約書にあった固定残業代がどの項目名で載っているかを見ます。入社月が途中からなら、その月の支給額が通常月と違う理由も確認します。日割りの処理と、残業の精算を同じ問題として扱わないようにします。

勤怠画面に申告した時間と、給与計算の対象時間が違って見えるときは、まず集計期間と区分を揃えます。所定外の時間がすべて同じ率で計算されるとは限らないため、時間の合計だけで額を決めないことです。担当者の説明で納得できない点があれば、対象日と項目名を残して相談します。

記録を残すときは、会社の情報を無関係に持ち出すのではなく、自分の労働条件と勤務実態を確認できる範囲を整理します。求人票、通知書、明細、勤怠のどれに何が書かれているかがわかれば、窓口でも問題の位置を説明しやすくなります。

条件が変わるときは新しい内訳を受け取る

昇給、職種変更、勤務区分の変更があったら、固定残業代の対象時間と金額がどうなるかも確認します。基本給が変わったのに以前の計算例だけが残っていると、今の時間単価との対応がわからなくなります。新しい適用日と給与の内訳を同じ書面で確認すると、旧条件との混同を避けられます。

求人票の更新前に応募した人は、表示されていた条件と面接で示された条件が同じかを確認します。募集の途中で変わった内容があるなら、何がいつ変わったかを説明してもらいます。採用担当者の説明を記憶だけで補わず、最終条件を読める形で受け取ります。

試用期間と本採用後の条件を分ける

試用期間中の給与が本採用後と違う求人では、その期間の基本給と固定残業代も別に確認します。月給が下がるのに、時間数と金額の説明が本採用後のままなら、どの条件が適用されるかがわかりません。期間中に残業をしない予定でも、実際に生じたときの支払い方法は聞いておきます。

労働時間の記録方法も入社前に確認できます。打刻するのか、自己申告するのか、申告を修正する窓口はどこかを聞きます。固定残業代があるから記録しない、という説明なら、その理由と管理方法を確認します。実際の時間がわからなければ、超過分の計算も確かめられません。

確認した内容は、応募先ごとに同じ順で並べます。説明があった欄と、まだ説明のない欄を分けておくと、次の面接で聞く内容が絞れます。未回答の欄を自分の希望どおりの条件として扱わないことです。

応募先の給与と残業実績を書面で確かめる

応募先ごとに、基本給、通常の手当、固定残業代の金額と時間数、対象となる労働の種類、追加払いの方法を並べます。空欄があれば、総額から逆算して埋めず、そのまま質問に残します。試用期間中に条件が違うなら別に記録します。

面接の回答と最終的な労働条件通知書が違うときは、入社を決める前に確認します。モデル年収に残業代や変動する賞与が含まれるかも聞きます。同じ年収でも、毎月決まって受け取る額と実績に左右される額では、家計の組み方が変わります。

厚生労働省のしょくばらぼに残業時間などが掲載されていれば、求人票の設定時間と比べます。統計の順位は会社の計算の正しさを保証しません。その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。

よくある質問

みなし残業と固定残業代は同じですか?

みなし残業という呼び方で固定残業代を指す求人があります。厚生労働省の固定残業代の表示資料では、基本給、時間数と金額、超過分の追加支払いの3点⁠を明示します。名称だけで契約内容は決まりません。

固定残業代を超える残業は支払われますか?

支払う必要があります。厚生労働省の固定残業代の表示資料は超過分の追加支払いを求めています。通常の法定時間外労働の割増率は25%以上で、対象時間と支給額を照合します。

固定残業の時間まで毎月働く必要がありますか?

固定残業代の時間数は支給額の算定の基礎です。厚生労働省の表示資料にある3つ⁠の表示から、毎月その時間まで働く義務は導けません。業務命令と実際の労働時間は別に確認します。

固定残業代の計算方法は?

時間単価に割増分を含む率と時間数を掛けます。厚生労働省の割増賃金の説明に沿った仮定として、時間単価1,600円⁠、割増率25%⁠、20時間なら40,000円です。実際は算定基礎に入る手当も確認します。

会社によって割増率は違いますか?

法定以上に設定する会社もあります。厚生労働省の令和7年就労条件総合調査第14表で、一律に率を定める企業のうち26%以上⁠とする割合は、1,000人以上17.3%⁠、30〜99人2.6%でした。

固定残業代とみなし労働時間制は何が違いますか?

前者は賃金の支払い、後者は労働時間の算定の仕組みです。厚生労働省の固定残業代の表示資料にある時間数は、実際に働いた時間を消すものではありません。法定時間外の割増率25%以上などの扱いは別に確認します。

気になる会社の「ホント」⁠を⁠、会社に聞いてみませんか。

残業、休み、評価のしかた、職場の雰囲気。求人票に書いていないことを質問すると、会社に回答をお願いして、届いた答えをこのサイトに載せます。まだ載っていない会社にもリクエストできます。無料で、名前やメールアドレスは会社に伝わりません。

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