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退職届の書き方と退職を伝える時期:無期契約・有期契約・試用期間

・ナギサコーポレーション(運営)

この記事の答え

  • 退職届は退職する意思を明確に伝える書面。退職願のように合意を求める文面とは区別する
  • 民法627条では、期間の定めのない雇用は申入れから2週間で終了するのが原則。就業規則の手続きも読む
  • 有期契約と試用期間は契約内容から確認する。退職を認めない、損害賠償を請求すると言われたら公的窓口に相談する

口コミや求人票ではわからないことは、会社に直接聞けます。まだ載っていない会社にも質問をリクエストできます。名前は会社に伝わりません。

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退職届は、退職する意思と退職日を明確に書く書面です。期間の定めのない雇用では、民法627条1項により、解約の申入れから2週間を経過すると雇用が終了するのが原則です。有期契約にそのまま当てはめることはできません。厚生労働省の令和7年度の集計では、自己都合退職に関する相談は38,386件あり、伝え方や手続きをめぐる相談も公的窓口で扱っています。

書き始める前に、労働契約書で契約期間を確認し、就業規則の退職手続きを読みます。そのうえで、会社と退職日を合意する相談なのか、退職の意思を通知するのかを整理します。「辞めたい気持ちはあるが、日付は相談したい」⁠と⁠き⁠と⁠、「この日で退職する」⁠と伝えるときは文面が違います。

制度の確認日は2026年10月22日です。民法の条文はe-Gov法令検索で確認しました。以下の書式は記載例で、個人の契約や紛争について退職の成立を断定するものではありません。

退職届には意思・退職日・提出者を書く

退職届の中心は、いつ退職するという本人の意思です。長い事情説明や、会社への不満をすべて書くことから始める必要はありません。日付と意思があいまいになると、後から確認し直すことになります。

会社に所定の書式があるなら、先に取り寄せて内容を読みます。提出先、紙か電子か、押印の扱いなどは社内手続きも確認します。ただし、会社の用紙に書けば、どんな契約でも希望した日に自動で辞められるわけではありません。

項目 書く前に確認すること
表題 合意を求める願なのか、退職を通知する届なのか
退職日 最終出勤日と区別し、年月日を記す
提出日 実際に提出する日を記す
所属・氏名 社内の表記に合わせる
宛先 会社の提出手続きに従って確認する
理由 自分の意思による退職か、事実関係を先に整理する

これは書類の記載事項を整理する表で、法律が全国共通の用紙を指定しているという意味ではありません。余白や封筒の色より、書いた意思が会社に伝わるかを優先します。

自分の都合で辞める書式なら、一身上の都合と短く記す方法があります。ただし、解雇や退職勧奨の事情があるときに、会社から言われるまま自己都合の文面にしないことです。雇用保険など別の手続きでも離職理由の確認があります。

書式の例は社名や氏名を入れ替えて使う

次は、退職の意思を通知する文面の書式例です。すべて〇〇で置いています。実際に提出する際は、自分の契約と退職日、会社の提出先に合わせて確認します。

退職届

私儀
このたび、一身上の都合により、
〇〇年〇〇月〇〇日をもって退職いたします。

〇〇年〇〇月〇〇日
所属 〇〇
氏名 〇〇

〇〇 〇〇殿

この例は、文面の作り方を示すものです。合意を求める相談段階なら、まだ確定していない退職日を確定済みのように書かず、何を相談しているかを言葉で伝えます。

退職届の日付は、最終出勤日を書けばよいとは限りません。有給休暇を取ってから退職するなら、会社に最後に出勤する日と、雇用が終わる日は別です。勤務の引き継ぎ、休暇、退職日をそれぞれ予定表に記します。

会社所定の用紙に、退職とは別の同意事項が付いていることもあります。退職金や賃金の精算、秘密保持などの記載があるときは、退職日を書く欄だけを見て署名せず、全体を読みます。理解できない条項は担当者に説明を求めます。

書いた理由が事実と違う、まだ決めていない日付が入っていると気づいたら、提出前に確認します。会社から急ぐよう言われても、わからない内容をそのまま自分の意思として書く必要はありません。

提出する前に控えを残します。会社が受け取った日時や、受け取った担当者を確認できる記録も残します。書類を作った日だけでは、会社に意思が届いた日まではわかりません。

退職理由と面接での説明は別に用意する

退職届は、応募先に転職理由を説明するための書類ではありません。退職理由を詳しく書こうとして、希望日や意思表示が読み取りにくくなる必要もありません。

次の面接で話す理由は、仕事で合わなかった事実と、次に求める条件を整理します。転職理由・退職理由の伝え方で、書類の手続きとは別に準備できます。

会社に伝える理由を短くしても、離職の事情が消えるわけではありません。賃金の未払いや雇止めなどの事実があるなら、契約書や連絡の記録を残します。退職届に一文書いたから、他の手続きの判断まで終わると考えないことです。

退職願は合意を求め、退職届は意思を伝える

厚生労働省の今日から使える労働法・FAQ6では、退職の承認を求めるような申入れは、会社の承諾が必要な合意退職の申入れとみなされかねないと説明しています。

一般に退職願は、辞めることについて会社の承諾を求める書面として使われます。退職届は、退職する意思を明確に伝えるために使われます。ただし、表題だけで法律上の意味が決まるわけではなく、本文ややり取りも関係します。

「退職届」⁠と書いてあっても、本文が「退職させていただきたくお願い申し上げます⁠」⁠となっていれば、何を通知したいのかがあいまいになります。自分が合意を求めるのか、意思を通知するのかをそろえます。

取り消したくなったときの扱いも、願なら必ず撤回できる、届ならどの段階でも絶対に変えられない、と名前だけでは判断できません。会社に届いたか、承諾などのやり取りがあったかを確認し、争いがあるなら公的窓口に相談します。

無期契約は申入れから2週間が民法の原則

e-Gov法令検索の民法627条1項は、期間を定めていない雇用では、各当事者がいつでも解約を申し入れられ、申入れの日から2週間を経過して終了すると定めています。

本人が辞める際の話と、会社が労働者を解雇する際の話は分けます。会社からの解雇予告で聞く期間を、そのまま労働者の退職申出の期限に置き換えることはできません。

民法627条の2項と3項には、期間で報酬を定めた際の規定もありますが、条文上、2項は使用者からの解約の申入れについて書かれています。「月給の人は全員、本人からの退職にも同じ条件が付く⁠」⁠と読み替えないようにします。

会社と本人が合意して、別の退職日を決めることもあります。原則の期間を説明することと、実際の日付を調整することは別です。合意できた内容は、退職日と最終出勤日を分けて確認します。

就業規則の申出期限と手続きを読む

就業規則に、退職の申出をいつまでにするか、誰へ出すかなどの定めがあることがあります。厚生労働省のFAQ6は、合理的な退職手続きの定めがあるなら、その内容を確認するよう説明しています。

通常は、引き継ぎや給与の手続きを含めて、可能な範囲で前もって話します。ただし、就業規則に長い期間が書いてあるから、会社が何か月でも退職を拒めると結論づけることもできません。

申出期限の扱いでもめたら、規則の該当箇所、契約書、申出の記録を持って相談します。「法律は2週間だから連絡せずに出勤しない」⁠と⁠い⁠っ⁠た進め方では、意思がいつ届いたかや退職日が争いになるおそれがあります。

有期契約は契約の途中か満了かで分ける

契約期間がある人は、期間の途中で辞めるのか、満了で終わるのかを先に確認します。契約書の更新の有無や基準、次の期間の契約を既に結んだかも読みます。

e-Govの民法628条は、雇用の期間を定めていても、やむを得ない事由があるときは直ちに解除できると定めています。その事由が一方の過失で生じたときの損害賠償責任についても規定があります。

何がやむを得ない事由に当たるかを、この記事だけで個人に断定することはできません。契約内容と、辞める必要が生じた事情を整理して相談します。無期契約の2週間だけを引用して、契約途中の即時退職まで決めないことです。

一定の長期契約は別の規定も確認する

e-Govの労働基準法137条には、1年⁠を超える一定の有期労働契約について、契約期間の初日から1年⁠を経過した日以後は、申し出ていつでも退職できる規定があります。

ただし、一定の事業の完了に必要な期間を定めた契約や、同法14条1項各号に該当する労働者などは除かれます。「有期で合計1年働いたら、全員いつでも辞められる⁠」⁠と短く置き換えることはできません。

自分の契約が当てはまるかは、現在の契約の期間と開始日を確認します。更新を重ねた在籍年数と、条文でいう契約期間の初日を、自己判断で同じにしないようにします。

会社と話して合意退職にする方法もあります。契約があるから一切相談できない、あるいは退職届を出せば必ず無条件で終わる、という両極端の理解を避け、希望日と根拠を整理して進めます。

試用期間も無期契約か有期契約かを確かめる

試用期間という名前だけで、退職のルールは決まりません。期間の定めのない雇用に試用期間を設けたのか、最初の契約自体に終期があるのかを労働条件通知書などで確認します。

無期契約なら民法627条の原則などを確認し、有期契約なら途中の退職の扱いを別に確認します。まだ本採用されていないから雇用契約はない、と考えないことです。

試用期間に関してよく混同されるのが、労働基準法21条の14日という数字です。これは、試用中の労働者を会社が解雇するときの、解雇予告に関する例外の規定です。本人が入社後14日以内なら即日辞められるという規定ではありません。

試用期間中に辞めたいときも、雇用期間、退職希望日、会社の手続き、貸与物の返却を確認します。早く辞めたい事情があるなら、理由を伝え、会社との合意で退職日を決められるかを相談します。

体調や安全に関わる事情があるときは、退職届の体裁を整えることだけを優先しません。受診や休養、社外への相談も進めます。事情を伝えるための記録は、自分の勤務や会社との連絡に関するものを残します。

労働相談の内容別ランキングで退職の悩みを見る

厚生労働省の令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況には、民事上の個別労働関係紛争の相談内容が載っています。次はその他の労働条件とその他を除き、件数が多い順に並べた上位です。

順位 相談内容 延べ件数
1 いじめ・嫌がらせ 55,614件
2 自己都合退職 38,386件
3 労働条件の引き下げ 33,368件
4 解雇 32,651件
5 退職勧奨 26,022件

出典:厚生労働省、令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況⁠の掲載ページ4、別添2の1(2)⁠、民事上の個別労働関係紛争・相談内容別の件数。令和8年7月7日公表。単位は延べ件数で、平均や中央値ではありません。

1回⁠の相談が複数の内容にまたがると、それぞれに計上されています。表は退職した人数でも、退職届の受取拒否があった件数だけでもありません。どの会社で問題が起きやすいかを判定する表にも使えません。

除外したその他の労働条件は59,647件⁠、その他は34,209件です。これらを含むすべての項目の順位と、上の順位は違います。自己都合退職の38,386件を、すべての退職者に占める割合として説明することもできません。

同資料の内訳延べ相談件数は327,359件です。集計上の対象も限定されており、いじめ・嫌がらせには別制度で扱う職場のパワーハラスメントの相談が含まれない扱いがあります。相談件数だけで職場全体の実態を数えたとはいえません。

辞めさせてもらえないときは記録をそろえて相談する

厚生労働省の総合労働相談コーナーは、退職や解雇、労働条件などの相談先です。無料で、電話や面談による相談を受け付けています。相談だけで会社との争いが必ず解決すると約束する制度ではありませんが、利用できる手続きの案内を受けられます。

用意するのは契約書、労働条件通知書、就業規則の該当部分、退職届の控え、退職についての連絡記録です。いつ、誰に、どんな方法で、何日付の退職を伝えたかを整理します。

後任を連れてこないと辞められないと言われたときも、無期契約の退職の原則と、仕事の引き継ぎは分けて確認します。厚生労働省のFAQ6でも、後任探しを条件に退職を認めない問題を取り上げています。

損害賠償や違約金を請求すると言われたら、その場で支払いや念書に同意せず、根拠を確認して相談します。労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額を予定したりする契約を禁止しています。実際の損害の問題と混ぜて、一律にいくら払う義務があるとは判断しません。

引き継ぎと退職後の書類を別々に確認する

退職日が決まったら、担当業務の状況、引き継ぐ資料の保存場所、未完了の仕事をまとめます。会社の情報を私物の端末へ移して控えにする必要はありません。社内の指定された場所で、次に担当する人がわかる形に整理します。

貸与物は一覧にし、返却日と方法を確認します。最終出勤日以後に郵送が必要なら、送付先や受取りの記録を残せる方法を決めます。返したかどうかの確認と、退職の意思表示を同じ話にしないようにします。

離職票、源泉徴収票などの書類は、会社が手続きをする時期と本人が受け取る方法を聞きます。退職届を受け取ってもらったから、退職後の手続きがすべて終わるわけではありません。届かないときの連絡先も確認します。

基本手当の受給には、加入期間や求職できる状態などの条件があります。失業保険の条件と手続き⁠で確認し、退職すればすぐ給付が入るという前提で生活費を組まないようにします。

退職日が決まる前のやり取りも残す

退職の話をすると、仕事を減らす相談、異動の提案、給与の見直しなどが同時に出ることがあります。続けるか考えている段階なら、その相談と退職の通知をあいまいにつなげず、何について返答を待っているかを整理します。

会社と退職日について合意したら、口頭で聞いた内容を日付とともに確認します。「月末でよい」⁠と⁠い⁠う言葉だけでは、どの月か、最終出勤か退職日かが食い違うことがあります。年月日と、それぞれの日の意味をそろえます。

退職の意思を伝えた相手が、正式な提出先へ回すと言ったときも、いつ回したかを確認します。書類を作成した記録、送った記録、相手が受け取った記録は同じではありません。受領をめぐって争いになっているなら、記録を持って相談します。

休暇を取っている間や療養中に退職を進める人は、連絡方法も決めておきます。何度も出社することを当然の前提にせず、郵送などの扱いを会社に聞きます。体調に支障があるときは、その事情を相談窓口にも伝えます。

次の会社は試用期間と実際の数字を確認する

退職理由を整理したら、次の求人で確かめる条件に直します。仕事内容の違いが理由なら配属と変更の範囲、休みが理由なら休日や残業、試用期間の説明が違ったなら期間中の条件を確認します。

求人票では雇用期間、試用期間、基本給、固定残業代、勤務地を読みます。面接では入社直後の仕事と、試用期間の評価の方法を聞きます。確認する順番は企業研究のやり方⁠に沿って整理できます。

その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。離職や残業の実績も、対象年度と職場の範囲を確認します。退職届の書式を整えることと、次の会社で同じ問題を繰り返さないための確認を、それぞれ進めます。

よくある質問

退職届には何を書きますか?

厚生労働省の今日から使える労働法FAQ6は、退職届で退職の意思を明確に伝えることを説明しています。退職日、提出日、所属、氏名、宛先を整理します。無期契約の申入れから2週間という民法627条の原則も確認します。

退職は何日前に伝えればよいですか?

e-Govの民法627条1項では、期間の定めのない雇用は解約の申入れの日から2週間を経過すると終了します。合意して別の日に辞める方法や就業規則の手続きもあり、契約の種類を確認して進めます。

有期契約でも2週間前で辞められますか?

無期契約の原則をそのまま使いません。e-Govの民法628条では、やむを得ない事由があるときの解除を定めています。労働基準法137条には、一定の1年⁠を超える有期契約で1年経過後に申し出て退職できる規定もあります。

試用期間中なら即日退職できますか?

試用期間という名前だけでは決まりません。無期契約なら民法627条の2週間の原則などを確認します。e-Govの労働基準法21条にある試用開始後14日⁠の扱いは会社からの解雇予告の例外に関するもので、本人の即日退職を認める規定ではありません。

退職願と退職届はどう違いますか?

厚生労働省の今日から使える労働法FAQ6では、承認を求める申入れは合意退職と扱われるおそれがあると説明しています。無期契約で2週間の原則を確認して申し入れるときも、表題だけでなく本文の意思表示を明確にします。

会社が退職届を受け取らないときは?

厚生労働省の総合労働相談コーナーに、契約書や申入れの記録を用意して相談します。民法627条の2週間の原則を含め、自分の契約と伝達状況を確認します。相談は無料で、電話と面談で受け付けています。

気になる会社の「ホント」⁠を⁠、会社に聞いてみませんか。

残業、休み、評価のしかた、職場の雰囲気。求人票に書いていないことを質問すると、会社に回答をお願いして、届いた答えをこのサイトに載せます。まだ載っていない会社にもリクエストできます。無料で、名前やメールアドレスは会社に伝わりません。

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