年金手帳の新たな交付は2022年4月からなくなり、代わりに基礎年金番号通知書が発行されています。手元の年金手帳は、引き続き基礎年金番号の確認に使えます。番号は10桁です。入社先から年金手帳を求められたら、番号を確認したいのか、書類の写しが必要なのかを担当者に聞きます。制度と手続きは2026年10月23日に日本年金機構の公式記載を確認しました。
手帳がない人も、先に再発行を申し込む必要があるとは限りません。番号だけを知りたいなら、マイナポータルやねんきんネットで確認できます。紙の通知書が必要なら、再交付を申請します。「番号を知ること」と「紙を受け取ること」を分けると、入社前にすることが決まります。
廃止されたのは手帳の交付で、年金の記録ではない
日本年金機構の基礎年金番号・通知書・手帳の説明で令和4年4月以降、初めて年金に加入する人などに基礎年金番号通知書を発行すると案内しています。以前から年金手帳を持っている人へ、全員分の新しい通知書が送られるわけではありません。
基礎年金番号は、国民年金や厚生年金などの加入記録を管理するための番号です。会社を辞めたり転職したりしても、職場ごとに新しい番号を取る仕組みではありません。通知書はその番号を確かめる書類です。
手帳が廃止されたからといって、過去に納めた保険料や加入の記録が無効になるわけではありません。紙をなくしたことも、記録がなくなったこととは別です。手帳が見つからないときに確かめるのは、番号と必要な手続きです。
| 手元の状況 |
すること |
| 年金手帳がある |
番号を確認し、そのまま保管する |
| 基礎年金番号通知書がある |
番号欄を確認する |
| 紙はないが番号だけ必要 |
オンラインでの確認を試す |
| 紙の通知書が必要 |
再交付申請の方法を確認する |
| 複数の番号らしきものがある |
自分で選ばず年金事務所に相談する |
出典:日本年金機構、基礎年金番号・基礎年金番号通知書・年金手帳について、再交付の手続き案内。利用状況の件数を示す表ではありません。
手帳から通知書へ交換する義務はない
すでに手帳を持っているなら、廃止という言葉だけを見て捨てたり、交換のために窓口へ行ったりする必要はありません。日本年金機構は、手帳を引き続き保管するよう案内しています。書類の名前が古くても、本人の番号を確認する役割は残っています。
入社先の提出一覧が「年金手帳」のままになっていても、その言葉だけで手帳の新規発行が必要とは判断しません。通知書でも受け付けるか、番号を伝える方法があるかを確認します。会社の一覧の名称と、公的な書類の現行名称を合わせて聞くと伝わります。
基礎年金番号は、通知書や青色の手帳で確かめる
日本年金機構の自分の基礎年金番号の確認方法には、確認できる書類として、基礎年金番号通知書、青色の年金手帳、国民年金保険料の納付書や領収書、年金証書、各種通知書などが挙がっています。
青色以外の手帳については、この確認方法のページでも別の書類で確認するよう案内しています。昔の手帳に書かれた記号番号を、現在の基礎年金番号だと決めつけないことです。数字の並びがあるだけで転記せず、欄の名前を読みます。
書類が複数あるなら、同じ基礎年金番号が記載されているかを見ます。食い違っているように見えたら、どちらが新しいかだけで選ばず、年金事務所へ相談します。相談用に残すのは、書類名と発行時期です。番号を公開の場所に書き込んで意見を集める必要はありません。
マイナンバーや雇用保険の番号とは違う
基礎年金番号とマイナンバーは別の番号です。雇用保険にも別の被保険者番号があります。入社手続きでは似た言葉が並ぶため、書類名と記入欄を見比べます。空欄を埋めるために、手元にある別制度の番号を書かないことです。
雇用保険の書類を探しているなら、雇用保険被保険者証の確認と再交付へ進みます。ハローワークで雇用保険の書類を再発行しても、基礎年金番号通知書は交付されません。問い合わせ先を間違えると、提出期限までの時間を使ってしまいます。
ねんきん定期便の照会番号を、そのまま会社へ書かない
ねんきん定期便があれば、そこに見える大きな番号を写せばよいとは限りません。日本年金機構のねんきん定期便の見方で照会番号は専用番号への問い合わせに使う番号と説明されています。日本年金機構の照会番号についてのQ&Aでも照会番号は12桁と案内しています。10桁の基礎年金番号とは別です。
使う資料は令和8年10月以降送付分の見方ガイドです。現在の番号確認方法の案内と合わせて読みます。2026年の日本年金機構の案内は、定期便を用意して専用番号へ電話すると、後日、基礎年金番号が記載された書類を郵送するという手順です。電話口で番号そのものを教えてもらうという案内ではありません。
この違いを押さえれば、定期便の番号欄を探し続けずに済みます。今日中に番号だけを確認したいなら、先にオンラインの方法が使えるかを確認します。紙での確認が必要なら、郵送先の住所も含めて問い合わせます。
| 定期便で見つけたもの |
扱い方 |
| 照会番号 |
定期便の問い合わせに使う |
| アクセスキーなど |
案内された利用登録に使う |
| 加入期間や保険料の記録 |
過去の加入内容を見比べる |
| 年金見込額 |
記載された条件での見込みとして読む |
出典:日本年金機構、ねんきん定期便の見方、自分の基礎年金番号の確認方法を教えてください。番号の用途を整理した表です。
定期便の記録を確認するときも、入社先へ提出する情報とは分けます。会社が必要とする番号を伝えるために、将来の年金見込額まで載った書類全体を渡す必要があるかは確認します。求められている資料の範囲を合わせてから提出します。
ねんきんネットとマイナポータルで番号を見る
日本年金機構の現在の確認方法では、ねんきんネットにログインするとトップページに基礎年金番号が表示されます。利用できる人は、番号を確認するためだけに通知書の到着を待つ必要はありません。画面を見ながら、転記する欄が基礎年金番号であることを確かめます。
マイナポータルからは、マイナンバーカードを使ってログインし、トップページの年金ボタンへ進みます。情報が取得されると基礎年金番号が表示されます。日本年金機構の案内では、取得可能な時間は平日8時30分から23時です。土日祝日は除きます。
「インターネットだからいつでも同じように取得できる」と考えず、案内された時間に確認します。情報を読み込めなかったときは、時間外ではないか、必要な利用準備を済ませているかを確認します。取得に失敗した画面だけで、年金に加入していないとは判断できません。
ログインできないときは、紙と窓口の確認へ切り替える
ログインに必要な情報や操作がわからないときは、公式の利用案内を開きます。急ぐあまり、認証の情報を他人へ送って代わりに入ってもらうことは避けます。会社へ必要なのは年金の手続きに使う情報で、本人のログイン情報ではありません。
オンラインが使えないなら、手元の納付書などを探す、定期便を使って書類の郵送を相談する、年金事務所で確認するという別の方法があります。提出期限が近いときは、番号を確認中であることを入社先に伝えます。後から提出できるか、マイナンバーによる手続きができるかも聞きます。
会社に出すのは、手帳そのものか番号の情報かを聞く
日本年金機構の基礎年金番号通知書の送付に関する案内で厚生年金の資格取得などの手続きはマイナンバーでも可能としています。基礎年金番号が不明なら、本人確認をしたうえでマイナンバーを記入する方法を事業主へ案内しています。
このため、年金手帳をなくした人が、必ず通知書の再交付を終えてからでないと入社手続きを始められない、とは言えません。会社が採っている手続きを確認します。原本を見せるのか、必要な部分の写しを出すのか、指定の入力欄に番号を入れるのかを合わせます。
「年金手帳は手元にありません。基礎年金番号は【確認済み・確認中】です。通知書の写しが必要か、番号の連絡またはマイナンバーによる手続きでよいか教えてください。」
この聞き方なら、何が足りないかを担当者と確認できます。提出先が決まる前に、番号や書類画像をいくつもの宛先へ送る必要はありません。会社が指定した経路で提出し、原本を預けるなら返却の時期も聞きます。
初めて働く人も、すでに番号があるか確かめる
初めて会社員になることと、初めて年金制度に加入することは同じではありません。学生の間に国民年金の手続きをしていれば、すでに基礎年金番号があることがあります。初就職という理由だけで、番号がないと答えないようにします。
自宅へ届いた年金関係の書類も確認します。手帳がない世代なら、探すのは手帳だけではなく基礎年金番号通知書です。保護者が書類を整理していたなら、手元に届いていたかを確かめます。見つからなければ、そのまま不明として会社と年金事務所へ相談します。
紛失時に再交付されるのは基礎年金番号通知書
日本年金機構の紛失・き損時の手続きで申請書にマイナンバーまたは基礎年金番号を書き、通知書の再交付を申請できると案内しています。再交付によって新たな加入記録を作るのではなく、番号を確認する書類を受け取ります。
現在の提出方法は電子申請、郵送、窓口持参です。加入区分によって提出先が変わるので、どの年金制度に加入しているかを先に確かめます。会社員なら勤務先を通す方法に加え、本人から直接提出する方法も案内されています。
| 現在の加入区分 |
再交付申請の提出先の考え方 |
| 国民年金第1号・任意加入 |
事務センター、年金事務所、住所地の市区町村役場 |
| 厚生年金・船員保険 |
勤務先経由または直接、事務センター・管轄の年金事務所 |
| 国民年金第3号 |
配偶者の勤務先所在地を管轄する事務センター・年金事務所 |
| 現在加入していない |
最後に加入していた制度の欄を公式案内で確認 |
出典:日本年金機構、基礎年金番号通知書や年金手帳を紛失またはき損したとき・2の提出先。表番号なし。2026年10月23日確認。
郵送では原則として日本年金機構が管理する住所へ送られます。転居しているなら、現在の住所との違いも確認します。年金事務所の窓口で、本人確認書類を持参した本人が再交付を受けたいときは、窓口交付が可能との案内があります。必要な資料を確認してから出向きます。
マイナンバーを記載して本人が直接申請するかどうかで、本人確認資料の扱いも変わります。窓口に見せる原本と、郵送に同封する写しを混ぜないようにします。手順は再交付申請書の掲載ページから現行の様式と記入例を開いて確認します。
公的年金の加入区分別ランキングで、手続き先を整理する
年金の書類を会社へ出す理由は、会社員も公的年金の記録で管理されるためです。厚生労働省の令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況表1の総数欄を、加入者数が多い順に並べました。令和6年度末現在、単位は万人です。人数の集計で、平均受給額や中央値ではありません。
| 順位 |
加入区分 |
被保険者数 |
| 1 |
厚生年金被保険者 |
4,748万人 |
| 2 |
国民年金第1号 |
1,368万人 |
| 3 |
国民年金第3号 |
641万人 |
出典:厚生労働省、令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況・表1、冊子2ページ。第1号は任意加入を含みます。厚生年金には国民年金第2号のほか、老齢・退職年金の受給権を持つ一定の高齢の加入者も含みます。
厚生年金の人数を、そのまま国民年金第2号の人数と呼ばない点にも注意します。制度の区分名を省くと、別の対象を数えた数字になります。この順位は手続きの区分をつかむためのもので、給付の有利さを比べたランキングではありません。
働き方が変わると、手元に保管する番号の書類は同じでも、必要な届出や窓口は変わります。退職後に会社員でない期間があるなら、番号を探すだけでなく、どの加入手続きが必要かも年金事務所などへ確認します。将来受け取る金額の統計は年金の平均受給額で番号確認とは分けて読みます。
入社日が迫っているときの確認メモ
手帳を探す作業は、提出物の確認と並行して進めます。紙が必要かどうかを聞く前に再交付の到着を待つと、番号だけで進められる手続きまで止まってしまいます。会社へは、手帳がないこと、番号の確認状況、通知書の再交付を申請するかどうかを伝えます。
| 会社へ聞くこと |
手元に残す答え |
| 何を確認するための提出か |
番号確認、写しの提出など |
| 通知書でも受け付けるか |
受け付ける書類の正式名称 |
| マイナンバーで手続きするか |
会社が指定する提出方法 |
| 提出を後日にできるか |
提出期限と担当窓口 |
これは会社への確認用メモです。番号そのものを書いた一覧を、応募先へ一斉に送るための表ではありません。必要な手続きが決まってから、指定された相手へ情報を渡します。提出した原本をいつ返してもらうかも確認します。
すでに転職先へ別の番号を伝えてしまったなら、手続きが済むのを待たずに担当者へ連絡します。「年金の欄に別の照会番号を記入した可能性があります」と、誤った箇所を具体的に伝えます。正しい番号が未確認でも、どの書類から転記したかは説明できます。
通知書が届く住所と、今の住所が違うとき
再交付の原則の送付先は、日本年金機構で管理している住所です。引越し後なら、以前の住所へ送られないかを確認します。申請書に現在の住所を書けば、過去の登録内容との確認が一切いらないと考えないようにします。
日本年金機構の紛失時の案内には、本人確認書類を窓口へ持参した本人に対する窓口交付も載っています。急ぐときは、その方法を使えるか、持参する書類は何かを年金事務所へ確かめます。再交付を依頼する人と、代理で相談する人では必要な確認が変わることがあります。
提出先を決める前には、自分の加入区分を整理します。会社員なのか、退職して現在は国民年金の手続きが必要なのか、配偶者の扶養の区分なのかによって、公式案内で見る欄が変わります。紙の紛失だけに意識を向けず、働き方が変わった後の加入手続きも確認します。
番号確認のための再交付と、加入記録の相談を分ける
通知書が届いても、過去の勤務先の記録に疑問があるなら、それは別に確認します。番号の書類は、すべての月の加入履歴を証明する一覧ではありません。ねんきんネットや定期便の記録を見て、心当たりのない空白や勤務先の食い違いがあれば、時期と手元の資料を整理して相談します。
会社を辞めたあとに空白の期間があるからといって、その期間が必ず未納だと自己判断しないことです。どの制度の記録か、手続きが反映された時点はいつかも確かめます。手帳の色や冊数だけで受給額や加入期間を決めず、記録そのものへ戻ります。
番号を確認したら、求人票と面接で加入条件を確かめる
番号がわかったら、入社先へ指定どおりに伝えます。そのうえで、求人票にある社会保険の記載と、自分の勤務時間・契約期間の条件を見比べます。「手帳を出した」だけで、どの制度にいつから加入するかまで確認したことにはなりません。
面接や入社手続きでは、「この勤務条件で加入する保険と、資格取得日を教えてください」と聞きます。勤務先から渡される説明と、後日確認する加入記録に違いがあれば、担当者へ確認します。手帳の有無に気を取られて、働く条件の説明を読み飛ばさないことです。
その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。給与の内訳だけでなく、働く時間や休暇の実績も合わせて見ます。公開情報を整理する方法は企業研究のやり方で確認できます。