年間労働日数は、その年の日数から年間休日を引けば計算できます。365日の年なら、年間休日120日で245日、105日で260日です。厚生労働省が公表した年間休日の平均を365日換算で引くと、1企業平均で252.6日、労働者1人平均で248.4日になります。ただし、これは勤務予定の日数です。有給を使った後の出勤実績とは分けて読みます。
求人を比べるときは、出勤日数に加えて、休む曜日、勤務時間、休日出勤を確かめます。同じ日数でも、毎週まとまって休める仕事と、繁忙期に勤務が続く仕事では生活が変わります。
年間労働日数とは:勤務予定と出勤実績の違い
求人票の年間休日からわかるのは、会社のカレンダーで働くことになっている日数です。「年間所定労働日数」と呼びます。所定とは、契約や就業規則で決めている、という意味です。
計算は「暦の日数-年間休日」です。年間休日には、会社が休みと決めた土日、祝日、夏季休業、年末年始などが入ります。土日が勤務日で平日が休みなら、その平日の休日を引きます。カレンダーの赤い日だけを引くわけではありません。
実際に出勤した日数には、勤務予定だった日に休んだか、休日に働いたかも影響します。自分の働き方を振り返るなら勤怠記録、入社前に予定を比べるなら求人票と年間カレンダーを使います。
| 知りたいこと |
見る数字 |
確かめる資料 |
| 年間の勤務予定 |
年間所定労働日数 |
年間カレンダー、就業規則 |
| 実際に何日働いたか |
実出勤日数 |
勤怠記録、出勤簿 |
| 実際に何時間働いたか |
総実労働時間 |
勤怠記録、残業実績 |
日数と時間は別です。短時間の勤務でも出勤した日はあり、終日休んだ日とは扱いが違います。夜勤を含む仕事は、勤務の回数と日数の数え方も会社に聞いておきます。
数字で見る:年間休日の平均から引くと何日か
厚生労働省の「令和7年就労条件総合調査の概況」労働時間制度では、2024年の年間休日は1企業平均112.4日、労働者1人平均116.6日でした。対象は常用労働者30人以上の民営法人です。2026年10月19日に確認しました。
1企業平均は、企業で最も多くの人に適用される休日数を企業ごとに平均した値です。労働者1人平均は、その制度が適用される人数で重みをつけています。働く人の多い会社の休日数が強く反映されるのが後者です。
| 計算の基になる平均 |
年間休日 |
365日換算の勤務予定 |
2024年(366日)で計算 |
| 1企業平均 |
112.4日 |
252.6日 |
253.6日 |
| 労働者1人平均 |
116.6日 |
248.4日 |
249.4日 |
365日換算の列は「365-112.4」「365-116.6」と計算しています。2024年はうるう年なので、その年の暦に合わせると「366-112.4」「366-116.6」です。調査で公表された実出勤日数の平均ではありません。
検索で年間労働日数の平均を探すときは、何を平均しているかも読みます。休日からの逆算、正社員だけの出勤実績、パートを含む出勤実績を混ぜると、違うものを比べてしまいます。休日そのものの業界差や会社規模の差は、年間休日の平均と業界別ランキングで確かめられます。
年間休日105日・110日・120日・125日の出勤日数
2026年のような365日の年で計算すると、次のとおりです。月平均は年間の勤務予定日数を12で割り、小数点第2位を四捨五入しました。
| 年間休日 |
年間の勤務予定日数 |
月平均の出勤予定日数 |
| 105日 |
260日 |
約21.7日 |
| 110日 |
255日 |
約21.3日 |
| 120日 |
245日 |
約20.4日 |
| 125日 |
240日 |
20.0日 |
この表は休日数を入力した算術上の比較です。「125日の会社は必ず毎月20日勤務」という意味ではありません。月の日数や連休によって、出勤予定日は月ごとに動きます。
105日と125日では、年間で20日違います。出勤日の差は、そのまま通勤する日の差にもなります。給与が同じでも、家を空ける日数や家族と予定を合わせられる回数が変わります。
ただし、休日125日でも残業が続く職場と、休日110日で定時に帰れる職場を、日数だけで比べることはできません。休みの多さを優先するのか、毎日の帰宅時刻を優先するのかを決め、両方の数字を並べます。
求人票に月平均労働日数が書かれていれば、この計算と大きくずれていないかを見ます。ずれていたら、対象年度が違うのか、勤務区分が違うのかを質問します。自分で都合のよいほうを採用してはいけません。
2026年の日本の土日・祝日は重複を除いて121日
内閣府「国民の祝日について」の2026年一覧には、国民の祝日16日と、祝日法による休日2日が載っています。祝日法による休日は、5月6日の振替休日と、祝日に挟まれる9月22日です。2026年10月19日に確認しました。
2026年の土曜日は52日、日曜日も52日で、土日は104日です。内閣府の18日をそのまま足すと、日曜日に当たる5月3日を二重に数えます。重複する日を引きます。
- 土日:52+52=104日
- 国民の祝日と祝日法による休日:16+2=18日
- 土日と重なる日:5月3日の1日
- 重複を除いた休日:104+18-1=121日
- 残る勤務予定日:365-121=244日
土日と祝日法の休日をすべて休む、という条件での計算です。年末年始の会社独自の休みや夏休みは足していません。元日は祝日としてすでに数えています。
2026年の月別の出勤予定日数
内閣府の一覧と2026年の暦を照合し、土日と祝日法の休日を除きました。「平日の祝日・休日」は土日と重ならない分だけです。
| 月 |
土日 |
平日の祝日・休日 |
出勤予定日 |
| 1月 |
9日 |
2日 |
20日 |
| 2月 |
8日 |
2日 |
18日 |
| 3月 |
9日 |
1日 |
21日 |
| 4月 |
8日 |
1日 |
21日 |
| 5月 |
10日 |
3日 |
18日 |
| 6月 |
8日 |
0日 |
22日 |
| 7月 |
8日 |
1日 |
22日 |
| 8月 |
10日 |
1日 |
20日 |
| 9月 |
8日 |
3日 |
19日 |
| 10月 |
9日 |
1日 |
21日 |
| 11月 |
9日 |
2日 |
19日 |
| 12月 |
8日 |
0日 |
23日 |
| 合計 |
104日 |
17日 |
244日 |
「土日祝休み」と「年間休日120日」は、2026年にはぴったり一致しません。年間休日が毎年同じ会社では、祝日の一部を出勤日にするなど、会社のカレンダーで調整することがあります。求人票の短い表現だけで、すべての祝日が休みだと決めないことです。
シフト勤務なら、この表より自分のシフト表が優先されます。土日に出勤して平日に休む勤務を、土日の104日に加えて数えると休日を水増ししてしまいます。
年間休日105日と1日8時間・週40時間の関係
厚生労働省の「労働時間・休日」では、法定労働時間は原則1日8時間、週40時間です。休憩時間はこの労働時間に入りません。休日は少なくとも毎週1日、または4週間で4日以上とされています。
年間休日105日という数字は、1日8時間で週40時間働く形から説明できます。
- 40時間÷8時間=週5日勤務
- 週5日×52週=年間260日勤務
- 365日-260日=年間休日105日
52週は364日なので、この式は年間の規模をつかむための計算です。年間休日105日と書けば、どんなカレンダーでも適法になるという意味ではありません。通常の労働時間制では、週ごとの労働時間も確認が必要です。
たとえば、休みを閑散期にまとめ、繁忙期の週に勤務を寄せるなら、年間の休日数だけでは週40時間に収まるかがわかりません。変形労働時間制を採用しているか、どの期間で平均するか、所定時間と時間外労働をどう扱うかを確かめます。
同じ厚生労働省の案内は、変形労働時間制では一定期間を平均して週の法定労働時間を超えない範囲で、特定の日や週の勤務時間を設定できると説明しています。法定時間を超える時間外労働などには36協定の仕組みもあります。
そのため「105日を下回る求人はすべて違法」「105日あれば問題なし」のどちらも誤りです。日ごとの勤務時間、制度の種類、休日の置き方まで見ます。勤務制度の適用関係がわからなければ、労働局や労働基準監督署に資料を持って相談できます。
法定休日と会社の休日を分ける
法定休日は、法律上与える必要がある休日です。会社が決めた休日のすべてが法定休日とは限りません。毎週休む曜日が複数あれば、その中に法定休日と、それ以外の会社の休日があります。
求人票の年間休日は、それらを合計した会社の休みの日数です。「週に休みがある」という説明だけでは、所定労働時間も実際の休日出勤もわかりません。年間の数と、週の組み方を別々に確かめます。
年間総実労働時間は1,621時間:出勤予定日数に8を掛けた値とは違う
厚生労働省の「毎月勤労統計調査2025年分結果確報」参考資料では、常用労働者1人平均の年間総実労働時間は1,621時間、年間出勤日数は209日です。調査産業計、事業所規模5人以上の値です。年平均の月間値を12倍した年換算値で、小数点以下を四捨五入しています。2026年10月19日に確認しました。
この数字はパートタイム労働者を含みます。「日本の正社員は年間209日しか働いていない」という読み方はできません。会社が決めた勤務予定の日数とも一致しません。
同資料では、実労働時間は実際に働いた時間であり、休憩時間や有給休暇の取得分は除かれます。総実労働時間には所定内と所定外があり、残業や休日出勤なども所定外の実労働時間に入ります。
年間休日120日なら、365-120=245日です。1日8時間と仮定すれば245×8=1,960時間になります。これは、予定どおり全日勤務したときの所定労働時間の計算です。実際には、有給の取得などで減り、残業などで増えます。
1,960時間と全国の1,621時間をそのまま比べて「この求人は長時間労働」と決めると、短時間勤務を含む平均と、フルタイムの予定を混ぜてしまいます。残業の実態を比べるときは、残業時間の平均と求人票の読み方も使い、配属予定部署の数字を聞きます。
有給休暇は年間休日に足して書かない
求人で示される年間休日と、入社後に取得する有給休暇は別です。「年間休日に有給を含めるか」は、比較の前に必ず確かめます。「実質の休み」とだけ書かれているときも同じです。
有給の取得によって実出勤日数は減りますが、会社の年間カレンダーで決まる所定労働日数そのものが変わるわけではありません。出勤予定日の一部を、有給の休暇として休むためです。
令和7年就労条件総合調査では、有給の平均取得日数は12.1日です。ただ、この平均をすべての求人の年間休日に足すのは避けます。応募先で自分が同じだけ取れるとは限らず、年度の途中で入社する人の条件も違います。
聞く内容は「有給はありますか」より、「配属予定部署では、有給を取りたいときに誰に申請し、仕事の引き継ぎをどうしていますか」です。制度の有無と、使うときの運用を分けて聞けます。付与や取得率については有給休暇の平均と取得率で説明しています。
求人票では年間カレンダーと勤務区分を確かめる
休日の合計に何が入っているか
年間休日の欄と、休日の内訳の欄を一緒に読みます。「日曜、祝日、その他」「会社カレンダーによる」だけなら、年間カレンダーを見せてもらいます。土曜日に働く日があるか、年末年始の休みが別枠なのかも確認します。
夏季休業と書かれていても、会社独自の休日なのか、有給を使って休む日なのかで意味が変わります。長期休業の名前だけで年間休日に加算せず、合計の内訳として聞きます。
自分の配属先にも同じ休日が適用されるか
本社、店舗、工場で勤務日が違うことがあります。会社全体の採用ページではなく、自分が応募する職種と勤務地の募集要項を見ます。求人票と説明会で日数が違えば、その場で理由を聞きます。
研修中だけ勤務場所や休日が変わるなら、その期間のカレンダーも確認します。入社後すぐの生活を決めるときに、本配属後の条件だけでは足りません。
休日に働いた後、いつ休めるか
休日出勤がある仕事では、実施の有無だけでなく、その後に別の日を休めるかを聞きます。「代休あり」と書かれていても、取得まで仕事が続けば、連続した勤務の負担は残ります。
質問は「忙しい時期の休日出勤はどのように決め、休みはいつ取っていますか」と具体的にします。予定と実績のずれがわかります。
会社に聞く質問を残してから応募を決める
求人票を読んだ後に、次の項目をメモに残します。回答がない欄を、都合よく埋めないことです。
| 確かめる項目 |
質問の形 |
| 年間休日の対象 |
今回の職種と勤務地に適用される年間休日を教えてください |
| 土日祝の勤務 |
会社の年間カレンダーで、土日祝に出勤する日を確認できますか |
| 休業日の内訳 |
夏季と年末年始の休みは会社の休日ですか、有給を使う日ですか |
| 勤務時間 |
休憩を除く所定労働時間と、採用している労働時間制度を教えてください |
| 出勤の実態 |
配属予定部署では、繁忙期の休日出勤と代わりの休みをどう調整していますか |
内定後は、口頭の説明だけで決めず、労働条件通知書などの書面と照合します。厚生労働省の労働条件明示のルールの案内にはモデル労働条件通知書もあります。勤務時間と休日を、同じ書面で確かめられます。
年間労働日数を計算したら、自分の予定に当てはめます。土日に休みたいのか、平日休みでも困らないのか、連休が必要なのか。年間の合計が合っていても、休みたい日に休めるとは限りません。最後は、日数と休む日の両方で選びます。