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労働人口の推移:7,004万人⁠で過去最多、業種別に増えた・減った

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この記事の答え

  • 2025年平均の労働力人口は7,004万人(前年比47万人増)⁠、就業者は6,828万人(47万人増)⁠。15歳以上人口は減っても、働く人の割合が上がった
  • 10年⁠で増えた業種の1位⁠は医療・福祉で159万人増、次いで情報通信業92万人増。減ったのは農業・林業、卸売業・小売業、建設業など
  • JILPTの推計では、2040年⁠の就業者は5,768万〜6,734万人⁠。どのシナリオでも医療・福祉は増え、製造業と卸売・小売業は減る

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日本の労働人口(労働力人口)⁠は⁠、2025年平均で7,004万人です。総務省統計局の労働力調査によると、前年より47万人多く、3年続けて増えました。1953年からの年平均の長期時系列で見ても、最も多い数字です。働いている就業者は6,828万人で、前年より47万人増え、5年続けて増えています。

人口は減っているのに働く人が増えているのは、女性と高齢者で働く人が増えたためです。業種別に見ると、この10年⁠で医療・福祉が159万人増えた一方、農業・林業、卸売業・小売業、建設業では減っています。数字は総務省統計局、e-Stat、労働政策研究・研修機構(JILPT)⁠の公表資料を2026年10月25日⁠に確認しました。

労働人口とは:労働力人口・就業者・生産年齢人口の違い

「労働人口」⁠は⁠、統計では「労働力人口」⁠と呼びます。15歳以上の人口のうち、働いている人(就業者)⁠と⁠、仕事を探している人(完全失業者)⁠を合わせた数です。学生や専業主婦(主夫)⁠、引退した人など、働いておらず仕事も探していない人は「非労働力人口」⁠に入ります。

言葉 中身 2025年平均
15歳以上人口 15歳以上⁠のすべての人 1億973万人
労働力人口 就業者と完全失業者の合計 7,004万人
就業者 実際に働いている人(休業者を含む) 6,828万人
完全失業者 仕事がなく、探している人 176万人
非労働力人口 働かず、仕事も探していない人 3,962万人

出典:総務省統計局、労働力調査(基本集計)2025年平均結果の要約と概要。

よく似た言葉に「生産年齢人口」⁠があります。こちらは15〜64歳の人口のことで、働いているかどうかは関係ありません。2025年⁠の15〜64歳⁠の労働力人口は6,044万人で、65歳以上⁠の労働力人口は960万人でした。

就業者のうち、会社などに雇われている雇用者は6,185万人です。役員を除く雇用者のうち非正規の職員・従業員の割合は36.5%でした。正社員と非正規の内訳は非正規雇用の割合⁠の記事でまとめています。

労働人口の推移:この10年の動き

総務省統計局の2025年平均結果⁠のページにある概要(PDF)⁠の表Ⅰ-1と表Ⅰ-3から、2015年以降の動きを並べます。

年 労働力人口 就業者 労働力人口比率
2015年 6,625万人 6,402万人 59.6%
2016年 6,678万人 6,470万人 60.0%
2017年 6,732万人 6,542万人 60.5%
2018年 6,849万人 6,682万人 61.5%
2019年 6,912万人 6,750万人 62.1%
2020年 6,902万人 6,710万人 62.0%
2021年 6,907万人 6,713万人 62.1%
2022年 6,902万人 6,723万人 62.5%
2023年 6,925万人 6,747万人 62.9%
2024年 6,957万人 6,781万人 63.3%
2025年 7,004万人 6,828万人 63.8%

出典:総務省統計局、労働力調査(基本集計)2025年平均結果の概要の表Ⅰ-1・表Ⅰ-2・表Ⅰ-3。労働力人口比率は15歳以上人口に占める労働力人口の割合。

2015年から2025年に、労働力人口は379万人⁠、就業者は426万人増えました。2020年⁠は前年より就業者が40万人減りましたが、その後は増え続けています。

同じ10年で、15歳以上人口は1億1,110万人から1億973万人⁠に減っています。人口が減る中で労働力人口が増えたのは、働く人の割合(労働力人口比率)⁠が59.6%から63.8%⁠に上がったからです。

1953年からの長い推移

もっと長い期間は、e-Statの長期時系列データ⁠にある長期時系列表2(就業状態別15歳以上人口)⁠で見られます。

年 労働力人口 就業者 完全失業率
1960年 4,511万人 4,436万人 1.7%
1970年 5,153万人 5,094万人 1.1%
1980年 5,650万人 5,536万人 2.0%
1990年 6,384万人 6,249万人 2.1%
1998年 6,793万人 6,514万人 4.1%
2002年 6,689万人 6,330万人 5.4%
2012年 6,565万人 6,280万人 4.3%
2020年 6,902万人 6,710万人 2.8%
2025年 7,004万人 6,828万人 2.5%

出典:総務省統計局、労働力調査の長期時系列表2(年平均)⁠。1953〜1972年⁠は沖縄県を含みません。

労働力人口は1998年⁠の6,793万人⁠のあと減り、2012年⁠の6,565万人⁠が近年で最も少ない年でした。そこから増えて、2025年⁠に1953年以降で最も多くなっています。完全失業率は2002年⁠の5.4%⁠が最も高く、2025年⁠は2.5%です。失業率の読み方は完全失業率の推移⁠で説明しています。

年齢別・男女別:増えた分の大半は女性

表Ⅰ-1の年齢階級別の数字で、2015年⁠と2025年⁠を比べます。

区分 2015年 2025年 10年の増減
15〜24歳 516万人 603万人 87万人増
25〜34歳 1,191万人 1,190万人 1万人減
35〜44歳 1,558万人 1,280万人 278万人⁠減
45〜54歳 1,439万人 1,639万人 200万人⁠増
55〜64歳 1,173万人 1,333万人 160万人⁠増
65歳以上 746万人 960万人 214万人⁠増
男性 3,773万人 3,805万人 32万人増
女性 2,852万人 3,200万人 348万人⁠増

出典:総務省統計局、労働力調査(基本集計)2025年平均結果の概要の表Ⅰ-1。増減は表の値どうしの差。

10年⁠の増加379万人⁠のうち、女性が348万人⁠を占めます。男性は32万人増にとどまりました。年齢では65歳以上⁠が214万人増えています。35〜44歳⁠は278万人減っていますが、これはこの年齢の人口そのものが減ったためで、同じ概要の参考表では35〜44歳の人口は1,833万人から1,427万人⁠に減っています。

2025年⁠の労働力人口比率を男女別に見ると、男性71.7%⁠、女性56.4%です。女性は前年より0.8ポイント上がり、25〜34歳⁠の女性では88.4%でした。

働いていない人:非労働力人口は5年続けて減った

労働力人口が増えた裏側で、働かず仕事も探していない非労働力人口は減っています。2025年平均の要約では、非労働力人口は3,962万人で、前年より69万人減り、5年続けて減りました。男性は1,496万人(14万人減)⁠、女性は2,466万人(55万人減)⁠で⁠す⁠。

長期時系列表2で非労働力人口の中身を見ると、2015年⁠と2025年⁠で次のように変わっています。

区分 2015年 2025年
非労働力人口 4,479万人 3,962万人
うち通学 678万人 546万人
うち家事 1,528万人 1,086万人
うちその他 2,274万人 2,330万人

出典:総務省統計局、労働力調査の長期時系列表2(年平均)⁠。

家事をしていて働いていない人は、10年⁠で1,528万人から1,086万人⁠に減りました。家事をしながらパートなどで働く人が増えれば、その人は非労働力人口から就業者に移ります。女性の労働力人口が増えたことと、あわせて読む数字です。

仕事を探している完全失業者は、2025年平均で176万人⁠と前年と同じでした。探している理由は、自己都合の離職が75万人⁠、勤め先や事業の都合による離職が22万人⁠、新たに仕事を探し始めた人が48万人です。

業種別ランキング:就業者が多い順と、10年の増減

表Ⅰ-8の主な産業別就業者数を、2025年⁠の多い順に並べ、前年と2015年からの増減を付けます。

順位 業種 2025年 前年から 2015年から
1 製造業 1,033万人 13万人減 6万人減
2 卸売業,小売業 1,029万人 16万人減 29万人減
3 医療,福祉 947万人 25万人増 159万人⁠増
4 サービス業(他に分類されないもの) 482万人 16万人増 73万人増
5 建設業 478万人 1万人増 25万人減
6 宿泊業,飲食サービス業 416万人 9万人増 31万人増
7 教育,学習支援業 356万人 7万人増 52万人増
8 運輸業,郵便業 345万人 増減なし 9万人増
9 情報通信業 302万人 10万人増 92万人増
10 学術研究,専門・技術サービス業 270万人 7万人増 55万人増
11 公務 252万人 2万人減 21万人増
12 生活関連サービス業,娯楽業 235万人 5万人増 4万人増
13 農業,林業 174万人 6万人減 35万人減
14 金融業,保険業 157万人 2万人増 3万人増
15 不動産業,物品賃貸業 145万人 5万人増 24万人増
16 複合サービス事業 44万人 2万人減 15万人減

出典:総務省統計局、労働力調査(基本集計)2025年平均結果の概要の表Ⅰ-8。前年からの増減は表の値、2015年からの増減は表の2015年⁠と2025年⁠の差。漁業、鉱業,採石業,砂利採取業、電気・ガス・熱供給・水道業、分類不能の産業は表に個別の値がないため載せていません。

10年⁠で増えた業種:医療・福祉、情報通信業

2015年から2025年⁠に増えた人数の多い順は、医療,福祉(159万人増)⁠、情報通信業(92万人増)⁠、サービス業(他に分類されないもの)(73万人増)⁠、学術研究,専門・技術サービス業(55万人増)⁠、教育,学習支援業(52万人増)⁠で⁠す⁠。

医療,福祉は10年間、前年より減った年が一度もありません。2025年⁠も25万人増えて、全業種で最も増えました。情報通信業も2016年⁠を除き毎年増えています。

10年⁠で減った業種:農業・林業、卸売業・小売業、建設業

減った人数の多い順は、農業,林業(35万人減)⁠、卸売業,小売業(29万人減)⁠、建設業(25万人減)⁠、複合サービス事業(15万人減)⁠、製造業(6万人減)⁠で⁠す⁠。

製造業は2019年⁠の1,068万人から減る年が多く、2025年⁠は1,033万人でした。2025年⁠の1年だけで見ると、卸売業,小売業の16万人減が最も大きく、製造業の13万人減が続きます。

ここで減っているのは「その業種で働いている人の数」⁠で⁠す⁠。人が足りているから減ったのか、採りたくても採れずに減ったのかは、この表からはわかりません。人手が足りない業種は、有効求人倍率など別の数字で見ます。まとめは人手不足の業界⁠の記事にあります。

2040年までの推計:JILPTのシナリオ別

将来の数字は、労働政策研究・研修機構(JILPT)⁠の労働力需給の推計(2023年度版、資料シリーズNo.284、2024年8月⁠)⁠にあります。本文はPDFで読めます。厚生労働省の要請を受けて、2040年までの労働力人口と就業者数を3つ⁠のシナリオで推計したものです。

シナリオ 労働力人口 2030年 労働力人口 2040年 就業者 2030年 就業者 2040年
成長実現・労働参加進展 6,940万人 6,791万人 6,858万人 6,734万人
成長率ベースライン・労働参加漸進 6,886万人 6,536万人 6,768万人 6,375万人
一人当たりゼロ成長・労働参加現状 6,556万人 6,002万人 6,430万人 5,768万人

出典:労働政策研究・研修機構、資料シリーズNo.284の第1章。起点の2022年⁠は労働力人口6,902万人⁠、就業者6,724万人⁠。

成長実現・労働参加進展は、経済成長が進み、女性や高齢者などの労働参加が進む場合です。一人当たりゼロ成長・労働参加現状は、成長がほぼなく、働く人の割合が2022年⁠のまま続く場合です。2040年⁠の就業者は、この2つ⁠の間で966万人⁠の差があります。

推計の2022年⁠の値は、労働力調査の数字を推計用に組み替えたもので、公表値と一致しないことがあると資料に書かれています。また、技術の進歩でこれまで以上に人手が要らなくなる効果は入っていません。

業種別の見通し:医療・福祉は増え、製造業と卸売・小売業は減る

同じ資料は、医療・福祉、情報通信業などはどのシナリオでも就業者が増えると見込んでいます。

業種 2022年 2040年(成長実現) 2040年(ベースライン) 2040年(現状)
医療・福祉 897万人 1,106万人 1,058万人 985万人
製造業 996万人 979万人 924万人 791万人
卸売・小売業 1,030万人 966万人 966万人 938万人

出典:労働政策研究・研修機構、資料シリーズNo.284の第1章(3)産業別就業者数。

医療・福祉は、もっとも低いシナリオでも2040年⁠に985万人と、2022年より増えます。製造業と卸売・小売業は、どのシナリオでも減ります。業種によって、これから人を集める必要がある分野と、人が減っていく分野がはっきり分かれています。

推移の数字を仕事選びに使うとき

労働人口の数字は、国全体の働き手の量を示すものです。自分の仕事選びに使うなら、次のように読みます。

  • 就業者が増えている業種は、働く人の数が伸びている分野。求人の多さ、給料、労働時間は別の統計で確かめる
  • 就業者が減っている業種でも、会社ごとに採用は続いている。減っている理由(人口減か、仕事の減少か、採用難か)⁠は⁠、この表ではわからない
  • 将来推計はシナリオで幅がある。1つ⁠の数字だけを取り出して「この業界はなくなる」⁠と⁠は読まない

業種ごとの平均年収は業界別の平均年収⁠で比べられます。働き手の量の推移と、給料や働き方の数字は、分けて見たほうが判断を誤りません。

その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめる

業種全体で働く人が増えていても、会社によって採用の人数も、辞める人の割合も違います。求人票では募集人数、雇用形態、就業場所を、面接では「この部署は何人で、ここ数年で増えましたか、減りましたか⁠」⁠と聞けます。

厚生労働省のしょくばらぼでは、掲載企業の採用者数と離職者数、平均勤続年数、残業時間、有給休暇の取得などを調べられます。国全体の推移を頭に入れたうえで、応募先の数字を1社ずつ確かめます。

よくある質問

日本の労働人口は何人ですか?

総務省統計局の労働力調査では、2025年平均の労働力人口(15歳以上で、働いている人と仕事を探している失業者の合計⁠)⁠は7,004万人です。前年より47万人多く、3年続けて増えました。そのうち就業者は6,828万人⁠、完全失業者は176万人です。

労働人口は減っていますか?

2025年までの実績では増えています。労働力調査の長期時系列表2では、2012年⁠の6,565万人から2025年⁠の7,004万人まで増え、1953年以降の年平均で最も多くなりました。15歳以上人口は2025年⁠に1億973万人⁠で前年より22万人減っていますが、女性や高齢者で働く人が増えています。

労働人口と生産年齢人口の違いは?

生産年齢人口は15〜64歳の人口で、働いているかは問いません。労働力人口は、15歳以上⁠のうち働いている人と仕事を探している人です。2025年⁠の15〜64歳⁠の労働力人口は6,044万人⁠、65歳以上⁠の労働力人口は960万人でした。

働く人が増えている業種はどこですか?

労働力調査の表Ⅰ-8では、2015年から2025年⁠に最も増えたのは医療・福祉で、788万人から947万人⁠へ159万人増えました。情報通信業は92万人⁠、サービス業(他に分類されないもの)⁠は73万人増えています。

働く人が減っている業種はどこですか?

同じ表で2015年から2025年⁠に減ったのは、農業・林業(35万人減)⁠、卸売業・小売業(29万人減)⁠、建設業(25万人減)⁠、複合サービス事業(15万人減)⁠、製造業(6万人減)⁠で⁠す⁠。2025年⁠の前年比では卸売業・小売業が16万人⁠、製造業が13万人減りました。

将来、労働人口はどうなりますか?

JILPTの2023年度版労働力需給の推計では、2040年⁠の労働力人口は、経済成長と労働参加が進む場合で6,791万人⁠、現状のままの場合で6,002万人です。就業者は同じく6,734万人⁠と5,768万人で、幅があります。

気になる会社の「ホント」⁠を⁠、会社に聞いてみませんか。

残業、休み、評価のしかた、職場の雰囲気。求人票に書いていないことを質問すると、会社に回答をお願いして、届いた答えをこのサイトに載せます。まだ載っていない会社にもリクエストできます。無料で、名前やメールアドレスは会社に伝わりません。

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