年間休日105日は、365日の年なら会社が定める休日が105日、所定労働日が260日という働き方です。厚生労働省の令和7年の就労条件総合調査では、105日を含む「100〜109日」の企業は27.9%でした。1企業平均の112.4日より少ない日数です。ただ、105日という数字だけでは、土日が休みか、祝日に働くか、夏に連休があるかまではわかりません。
応募前に見たいのは、休みの合計と年間カレンダーです。「105日だから違法」「105日なら必ず週休2日」とは判断できません。1日の勤務時間、週ごとの配置、有給休暇を分けて読むと、自分が困る点を具体的に聞けます。
年間休日の階級別ランキング:100〜109日は27.9%
次は、厚生労働省の令和7年の就労条件総合調査の結果の概況労働時間制度第4表を、企業割合が高い順に並べた表です。調査名は令和7年ですが、休日の対象期間は令和6年、2024年の1年間です。単位は企業の割合で、働く人の割合でも、休日数の平均でもありません。
| 順位 |
年間休日総数 |
企業割合 |
| 1 |
120〜129日 |
37.3% |
| 2 |
100〜109日 |
27.9% |
| 3 |
110〜119日 |
21.4% |
| 4 |
90〜99日 |
5.2% |
| 5 |
80〜89日 |
3.0% |
| 6 |
130日以上 |
2.0% |
| 7 |
70〜79日 |
1.8% |
| 8 |
69日以下 |
1.1% |
出典:厚生労働省の令和7年の就労条件総合調査の結果の概況の第4表。不明を含む全企業に対する公表割合を掲載。確認日:2026年10月22日。
105日の企業だけを取り出した割合は、この表にはありません。27.9%を「年間休日105日の会社の割合」と言い換えると、100日や109日の会社まで105日と扱うことになります。
この調査は常用労働者30人以上の民営企業を対象とします。職場の規模が小さい会社や公務の職場まで含めた数字ではありません。会社の中で最も多くの労働者に適用される休日を調べているため、同じ会社の部署や勤務形態がすべて同じ休日とも限りません。
全体の休日数や業界別の違いを調べるなら、年間休日の平均とあわせて読みます。このページでは、105日の内訳と勤務予定の読み方に絞ります。
105日はどう出てくるか:週40時間を1日8時間で割る
厚生労働省の労働時間・休憩・休日関係では、法定労働時間の原則を1日8時間、1週間40時間と説明しています。休憩を除いた時間です。
この週40時間を365日分に機械的に置き換え、毎回8時間働くと仮定すると、次の計算になります。約の付いた値は、統計の公表値ではなく、この式の概算です。
| 計算するもの |
式と結果 |
| 365日を週に直す |
365日÷7日 |
| 週40時間を年間に置き換える |
365日÷7日×40時間=2,085と5/7時間(約2,085時間) |
| 1日8時間で働く日数に置き換える |
(365日÷7日×40時間)÷8時間=260と5/7日(約260日) |
| 260日を所定労働日とした休日数 |
365日−260日=105日 |
| その勤務日数での年間所定労働時間 |
260日×8時間=2,080時間 |
出典:厚生労働省「労働時間・休憩・休日関係」、労働基準法第32条。365日、毎労働日8時間を仮定した計算で、法律に定めた年間休日数の表ではありません。
計算の途中に日数の端数があります。実際のカレンダーでは端数の日をそのまま勤務日にできないため、105日という説明では260労働日を置いています。うるう年に365日と同じ式を使うこともできません。
もっと大事なのは、普通の勤務で週40時間を守っているかどうかです。年間で2,080時間だからといって、ある週に長く働かせて別の週を短くする扱いが自動的に認められるわけではありません。変形労働時間制などを使うなら、その制度の要件と勤務予定を別に確認します。
求人票に「年間休日105日、1日8時間」とあるなら、各週で何日働く予定かを見ます。土曜出勤がある月は、どこかの平日が休みなのか、変形労働時間制なのか、時間外労働なのかまで聞くと、合計だけでは見えなかった働き方がわかります。
法律は「年間105日以上」と一律に決めていない
労働基準法第35条は、毎週少なくとも1回の休日、または4週間を通じ4日以上の休日を定めています。第32条の労働時間の原則と、休日の規定は分けて読みます。
そのため、105日より少ないだけで直ちに違法と決めることも、105日あるだけで適法と決めることもできません。1日の勤務が短い職場、制度上認められた変形労働時間制を使う職場などでは、同じ年間休日数でも時間の組み方が違います。
厚生労働省の説明には、1か月や1年の期間を平均して週40時間にする変形労働時間制も出てきます。ただし、求人票に制度名があることと、個々の勤務予定が正しく運用されていることは別です。繁忙期と通常期の勤務時間、休日が決まる時期を確認します。
会社に「105日なので法律上問題ありません」とだけ説明されたら、勤務カレンダーと制度の説明を求めます。逆に、数字だけを見て責める聞き方にする必要もありません。「祝日がある週の勤務日数と、土曜出勤の扱いを教えてください」と聞けば、確認したい事実に話を戻せます。
同じ105日でも、祝日の扱いで休む感覚が変わる
「年間休日105日」と「土日祝休み」は同じ条件ではありません。年間の合計が書かれていても、どの曜日に休むかは別に決まります。祝日が通常の勤務日になる会社もあれば、平日を休みにするシフトの会社もあります。
見るときは、求人票の休日欄にある言葉を、実際のカレンダーの日付に直します。「会社カレンダーによる」で止めず、応募する職種に適用されるカレンダーを見せてもらいます。本社事務と店舗勤務で、同じ会社でも休み方が違うことがあるためです。
| 求人票の表現 |
確かめる中身 |
| 土日休み |
毎週なのか、会社が指定する土曜出勤があるのか |
| 祝日休み |
年間休日105日の内数なのか、対象外の祝日があるのか |
| シフト制 |
希望休の出し方、確定時期、確定後の変更の扱い |
| 会社カレンダーによる |
応募職種の年間予定、繁忙期の出勤日 |
| 週休2日制 |
休みがある週の具体的な配置、毎週の扱い |
ここに並べた表現だけで会社の良し悪しは決められません。必要な曜日に休めるか、家族や友人と予定を合わせられるかは、合計より配置で決まります。休日の曜日を選べるなら、その申請期限と調整の仕方も聞きます。
休日が確定する時期も生活に直結します。休みの合計が同じでも、前もって予定がわかる職場と、直前まで決まらない職場では、通院や帰省の計画の立てやすさが変わります。「希望は出せます」という返答の後に、いつ確定するかまで確認します。
夏季・年末年始は、105日に足す前に内訳を見る
求人票に夏季休暇や年末年始休暇と書いてあっても、その日数を105日にそのまま足せるとは限りません。会社が定めた休日に含まれるのか、有給休暇の計画的付与なのか、別の特別休暇なのかで扱いが変わります。
夏季にまとまって休むこと自体は同じでも、土日の休日と重なる日を別々に数えると合計が合いません。「夏季休暇あり」だけを見て追加の休日と受け取らず、年間休日欄との関係を聞きます。
| 休みの名称 |
会社への質問 |
| 夏季休暇 |
年間休日に含まれますか。有給休暇を使う日がありますか |
| 年末年始休暇 |
所定休日と重なる日はどう数えていますか |
| リフレッシュ休暇 |
全員が対象ですか。勤続や取得時期の条件はありますか |
| 一斉休業日 |
会社の休日ですか。年休の計画的付与ですか |
特別休暇は、名称が同じでも会社の規則によって対象や取得条件が変わります。自分の入社時期や雇用形態で使えるかを確認するまでは、必ず休める日として計算に入れません。
長期休暇の説明を受けたら、休暇中に当番や電話対応があるかも聞きます。勤務の指示がある時間を、単に休暇の名称で片付けないためです。担当者だけ交代で出るなら、その人の休日と代わりの休みはどう決まるかを続けて確かめます。
年間休日と有給休暇は、別の欄に置く
休日はもともと働く予定のない日です。年次有給休暇は、働く予定の日に休暇を取る仕組みです。「年間休日105日」と「有給休暇を取得した日」を混ぜると、入社前の比較ができなくなります。
厚生労働省の「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」では、年10日以上の年休が付与される労働者について、基準日から1年以内に5日を取得させる義務を説明しています。この5日は会社の所定休日を増やす規定ではありません。
求人に「年間の休みは有給込み」と書いてあるなら、所定休日だけの日数を聞き直します。有給休暇の取得は、付与日や残日数、自分で申請できる日、会社が計画的に付与する日を分けます。入社直後から同じ日数が使えると決めつけることもしません。
有給休暇を取りやすいかを聞くときは、「取れますか」だけでは答えが広すぎます。配属先の取得日数の実績、休む人の仕事を誰が引き継ぐか、繁忙期の申請をどう調整するかを聞くと、運用が見えます。
105日がきついと感じるのは、休みが回復や用事で埋まるとき
きつさに共通の点数はありません。休日数だけでは、体力を使う仕事か、夜に働くか、通勤が長いかを区別できないためです。自分の生活で何に時間が必要かを書き、その時間が勤務予定の中に入るかを見ます。
休みが連続しているか、離れているかでも使い方は変わります。連休なら遠出しやすく、平日の休みなら役所や通院の予定を合わせやすいことがあります。どちらが楽かは、必要な用事と周りの人の予定によります。
確認するのは、仕事が終わってから次の勤務までの過ごし方です。残業が続き、通勤を終えると休む時間しか残らないなら、休日に家事や用事が集まります。休みの前日に遅い勤務があるか、休日の翌朝が早いかまで見れば、休日数だけの比較より具体的です。
「休みが少なくても給与が高ければよい」と考えるときも、給与の内訳を確認します。働く時間が増えた分の手当を含む額なのか、所定労働時間の給与なのかで比較は変わります。年間の勤務日の読み方は年間労働日数でも整理しています。
休日出勤は、予定の105日と実際の休みを分けて聞く
年間カレンダーで105日休みがあっても、休日出勤が発生すれば、実際に休んだ日は別の話になります。求人票の所定休日と、過去の運用の両方を確認します。
厚生労働省の「労働時間・休憩・休日関係」は、振替休日と代休の違いも説明しています。あらかじめ休日と労働日を入れ替える扱いと、休日に働いた後で別の日を休みにする扱いは同じではありません。手当の判断も関係するため、「後で休めます」という返答だけで終えません。
| 聞きたいこと |
質問の形 |
| 予定外の出勤 |
配属予定部署で、所定休日の出勤はどの時期にありますか |
| 代わりの休み |
振替休日か代休か、いつまでにどう決めていますか |
| 勤務の記録 |
休日の仕事や自宅での対応をどこに記録しますか |
| 実際の休日日数 |
カレンダー上の休日と、実際の取得状況を分けて教えてください |
休日に連絡が来るかも、仕事内容に沿って聞きます。単なる情報共有なのか、対応を求める指示なのか、担当者が交代するのかを分ければ、漠然とした「休みにくさ」を具体的な確認事項に変えられます。
内定時は、募集の105日と労働条件の書面を照らす
募集の段階で見た休日と、内定時に示された休日が同じかを確かめます。厚生労働省の労働条件明示のルールの案内と、労働基準法第15条を踏まえ、採用時には自分に適用される労働条件の説明を確認します。求人を保存しておけば、説明が変わった点を具体的に聞けます。
書面に「休日は就業規則による」とあれば、どの規定が自分の勤務に適用されるかを確認します。休みの種類がわからないまま、求人の105日を自分で補って解釈しないことです。年間カレンダーの対象期間が暦年なのか年度なのかもそろえます。
入社する年の途中から働くなら、入社後に使うカレンダーを見ます。年間休日105日は、入社後から年末までに105日休めるという意味ではありません。入社月からの勤務日と休日、初回の有給休暇の付与時期を別々に確認します。
配属で休日が変わる会社では、募集時点の職種と実際の配属予定が一致するかを見ます。選考の途中で担当業務が変わったなら、給与だけでなく休日の条件も再確認します。説明を受けた日と対象職種をメモに残すと、以前の説明と混ざりません。
休日の比較メモには、確定したことと未確認のことを書く
求人を比べるときは、合計欄だけで優劣をつけず、自分が使いたい休み方を隣に書きます。遠方への帰省を考えるなら連休、通院や家族の用事を合わせるなら休む曜日や変更のしやすさです。生活上の希望は統計の平均から借りず、自分の予定から決めます。
「長期休暇あり」は、日付や取得条件がわかるまで未確認として残します。「相談可」も、希望どおり休めるという確約ではありません。どの時点で誰に相談し、どんな事情なら調整されるかを聞いてから比較表を埋めます。
一度にすべてを聞きにくいなら、困る場面から順に聞きます。休日の曜日が必須条件なら曜日を先に、急な変更を避けたいならシフトの確定時期を先に確認します。抽象的な「きついかどうか」を尋ねるより、会社も具体的に答えやすくなります。
回答を受けた後は、制度の説明と実績の説明を分けます。「申請できます」は手続きの話で、「配属先で取得しています」は実績の話です。どちらも必要ですが、片方の返答で両方わかったことにしないようにします。
比較に使うメモには、確認した資料と日付も残します。翌年度のカレンダーがまだ決まっていないなら、現在の実績と今後の確定予定を分けて聞きます。未定の日程を、現行の予定から推測して埋めないことです。
求人票・面接・しょくばらぼで、応募先の休日を確かめる
最初に求人票から、年間休日、休日の曜日、所定労働時間、有給休暇を別々に写します。次に面接で年間カレンダーを確認し、祝日、夏季、年末年始の数え方を合わせます。合計が合わないところだけを質問に残せば、聞き漏らしを減らせます。
面接では「休みは多いですか」より、「この職種の年間カレンダーで、祝日の出勤日と長期休暇の日を教えてください」と聞きます。全社共通の制度説明だけだったら、配属予定先にも同じものが適用されるかを続けて確認します。
そのうえで、厚生労働省のしょくばらぼにある残業や有給休暇の情報を見ます。集計年度と対象者が求人票と同じかを確かめ、掲載がない項目は面接で聞きます。調べた内容のまとめ方は企業研究のやり方につなげられます。
105日の会社を選ぶかどうかは、全国の割合だけでは決まりません。その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。合計の105日を、いつ休めるか、実際に休めているか、自分の予定を入れられるかまで具体的にしてから判断します。