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ボーナスの手取りの計算:社会保険料と所得税、条件を分けた計算例

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この記事の答え

  • 手取りは総支給額から社会保険料と所得税等を引く。東京都の令和8年度健康保険料率は9.85%で、本人負担は原則その半分
  • 令和8年4月分から子ども・子育て支援金率0.23%⁠も適用。厚生年金の本人負担9.15%⁠、一般の事業の雇用保険0.5%⁠と分けて計算
  • 本文の仮定では50万円⁠の賞与の手取り409,130円⁠。前月給与、扶養、年齢が変われば同じ支給額でも変わる

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ボーナスの手取りは、総支給額から社会保険料と所得税等を引いた額です。令和8年度の東京都の協会けんぽでは健康保険料率9.85%⁠、子ども・子育て支援金率0.23%で、本人負担は原則それぞれ半分です。本文の仮定では、賞与500,000円⁠の手取りは409,130円⁠になります。前月給与、扶養人数、年齢が変われば、同じ賞与でも手取りは変わります。

計算に必要なのは賞与の支給額だけではありません。前月の給与明細、加入している健康保険、賞与の支給日、税額表上の扶養人数をそろえます。「額面の何割」⁠と一律に掛けるより、実際に使う料率と税額表の行を確認するほうが差の理由を追えます。

手取りは保険料を引いてから所得税を計算する

基本の順番は、総支給額から本人負担の社会保険料等を引き、その残額に賞与の源泉徴収税率を掛ける、です。所得税等を総支給額へ直接掛けると、控除額を取り違えます。

順番 計算するもの 必要な情報
最初 健康保険・厚生年金等 標準賞与額、保険者、年齢
次 雇用保険 賞与の賃金額、事業の種類
次 所得税・復興特別所得税 保険料を引いた後の賞与と前月の給与、扶養の人数
最後 差引支給額 総支給額とすべての控除項目

出典:国税庁、タックスアンサーNo.⁠2523・賞与に対する源泉徴収、および日本年金機構、従業員に賞与を支給したときの手続き。計算の順序を整理。

会社独自の控除がある人は、その額も別に確認します。積立金などが控除されると、税金と保険料だけで計算した手取りとは一致しません。明細の差引支給額と振込額を照合し、不明な控除は名前と根拠を給与担当に聞きます。

賞与の大きさ自体を比べたいときはボーナスの平均額⁠を使います。平均の支給額と、個人の手取りは別の数字です。統計の平均賞与から全国共通の手取りを作ることはできません。

令和8年度の本人負担の料率を確認する

協会けんぽ東京支部の保険料額表と、日本年金機構、厚生労働省の料率を確認しました。以下は令和8年度の適用後の料率で、健康保険と厚生年金は一般の被保険者の労使折半を前提にしています。

項目 制度上の料率 本人負担の率
健康保険・東京 9.85% 4.925%
厚生年金保険 18.3% 9.15%
子ども・子育て支援金 0.23% 0.115%
介護保険・対象者のみ 1.62% 0.81%
雇用保険・一般の事業 労働者分0.5% 0.5%

出典:協会けんぽ、令和8年3月分からの東京支部保険料額表。日本年金機構、厚生年金保険の保険料。厚生労働省、令和8年度雇用保険料率のご案内。本人分の折半計算を併記。

健康保険と介護保険の新しい率は令和8年3月分から、子ども・子育て支援金は令和8年4月分から適用されます。雇用保険の令和8年度料率は令和8年4月1日から令和9年3月31日までです。支給時期をそろえず、前年の料率を混ぜないことです。

日本年金機構の厚生年金保険の保険料の案内では、18.3%⁠で固定されていると説明しています。労働者本人が18.3%すべてを払う計算ではありません。

雇用保険は健康保険のような一律の折半ではありません。厚生労働省の令和8年度料率表では、一般の事業の労働者負担は5/1,000⁠、農林水産・清酒製造の事業と建設の事業は6/1,000です。会社負担まで手取りから引かないよう、表の列を確認します。

健康保険料率の都道府県別ランキング

同じ賞与でも健康保険料は加入支部で変わります。令和8年度の協会けんぽの健康保険料率を高い順に並べた上位の表です。介護保険と支援金を含めない、労使合計の料率です。平均や中央値ではありません。

順位 支部 健康保険料率
1 佐賀 10.55%
2 北海道 10.28%
3 徳島 10.24%
4 山口 10.15%
5 大阪 10.13%
5 鹿児島 10.13%

出典:厚生労働省の健康保険に関する参考資料21頁、令和8年度の都道府県単位保険料率の一覧。上位6支部を掲載。同じ公表値は同順位。

自分が住む都道府県の率を、そのまま使うとは限りません。資格情報のお知らせなどで加入支部を確かめます。健康保険組合など、協会けんぽ以外に加入している人は、その保険者の料率と負担割合で計算します。

料率の違いだけを使って、勤務地の有利・不利を決める必要はありません。支給される給与や家賃、通勤費まで含めて家計は変わります。このランキングは、ネットの計算例と自分の明細の差を確認するための表です。

標準賞与額は支給額の端数を処理したもの

日本年金機構の賞与支払届の案内では、税引き前の賞与から1,000円未満を切り捨てた額を標準賞与額としています。健康保険・厚生年金はこの額を基に計算します。

健康保険の標準賞与額には年度累計5,730,000円⁠、厚生年金には同月合計1,500,000円⁠の上限があります。健康保険は4月1日から翌年3月31日までの年度で管理し、厚生年金は同じ月に複数回支給されれば合算します。

上限の期間を取り違えると、大きな賞与の計算が変わります。過去の支給分や同月の別の賞与がある人は、今回分だけでは計算できないことがあります。本文の例は、どちらも上限に届かないと仮定しています。

雇用保険まで一律に1,000円未満を切り捨てるわけではありません。本文では計算を追いやすいよう、賞与の支給額と標準賞与額が一致する金額を仮定します。端数のある実際の賞与は、保険ごとの計算基礎を明細で確認します。

所得税の率は前月給与と扶養人数で選ぶ

国税庁の令和8年分賞与算出率表⁠を使います。原則として、前月の社会保険料等控除後の給与と、扶養親族等の数に対応する率を読みます。

前月の控除後給与の仮定 税額表上の扶養 使う率
250,000円 0人 4.084%
300,000円 0人 6.126%
350,000円 1人 8.168%

出典:国税庁、賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表・令和8年分、15頁の甲欄。前月給与は各行の範囲内に置いた計算用の仮定。

最初の行は扶養0人⁠の94,000円以上260,000円未満の区分、次の行は260,000円以上309,000円未満の区分です。扶養1人⁠で350,000円なら346,000円以上373,000円未満の区分を使います。

前月の振込額を、そのまま使わないことです。振込額は住民税や社内の控除まで引いた後の額です。ここで必要なのは社会保険料等を引いた後の給与で、税額表の定義に沿って明細から確認します。

扶養人数も、同居家族の人数や健康保険の扶養人数と必ずしも一致しません。令和8年分の扶養控除等申告書と税額表上の数え方で確認します。申告書を提出している人は原則甲欄、提出していない人は乙欄です。別の欄を使うと同じ前月給与でも率が違います。

計算例:賞与50万円⁠で介護保険の対象外の人

これは平均値ではなく、条件を置いた試算です。令和8年6月支給、30歳⁠、東京都の協会けんぽ、一般の事業で働く被保険者とします。扶養控除等申告書を提出済みで、税額表上の扶養親族等は0人⁠。前月の社会保険料等控除後の給与は250,000円です。

賞与総額は500,000円⁠。健康保険と厚生年金の上限に届かず、産休・育休などの免除もない、社内独自の控除もないと仮定します。年齢により介護保険料は加えません。

項目 計算 金額
総支給額 仮定 500,000円
健康保険 500,000円×4.925% 24,625円
厚生年金 500,000円×9.15% 45,750円
支援金 500,000円×0.115% 575円
雇用保険 500,000円×0.5% 2,500円
保険料等合計 上記の合計 73,450円
保険料等控除後の賞与 500,000円−73,450円 426,550円
所得税等 426,550円×4.084% 17,420円
手取り 426,550円−17,420円 409,130円

出典:協会けんぽ東京支部の令和8年度保険料額表、日本年金機構の賞与保険料の計算、厚生労働省の令和8年度雇用保険料率、国税庁の令和8年分賞与算出率表に基づく試算。所得税等の1円未満は切捨て。

所得税等の計算結果は17,420.302円で、1円未満を切り捨てています。この率には復興特別所得税が含まれるため、あとから同じ税を重ねて加算しません。

同じ500,000円⁠の賞与でも、前月の残業などで給与が変わると、適用する税率の行が変わることがあります。今回の手取りを、そのまま次回の賞与の計算に使わないことです。支給のたびに前月給与と扶養の条件を確認します。

計算例:賞与100万円⁠で介護保険も負担する人

令和8年6月支給、45歳⁠、東京都の協会けんぽ、一般の事業、扶養控除等申告書を提出済みと仮定します。税額表上の扶養親族等は1人⁠、前月の社会保険料等控除後給与は350,000円です。健康保険の年度累計上限にも、厚生年金の同月上限にも届かないとします。

賞与総額は1,000,000円で、社内独自の控除や保険料の免除はないとします。40〜64歳⁠の介護保険第2号被保険者のため、本人負担の介護保険料0.81%⁠を加えます。

項目 計算 金額
総支給額 仮定 1,000,000円
健康保険 1,000,000円×4.925% 49,250円
厚生年金 1,000,000円×9.15% 91,500円
介護保険 1,000,000円×0.81% 8,100円
支援金 1,000,000円×0.115% 1,150円
雇用保険 1,000,000円×0.5% 5,000円
保険料等合計 上記の合計 155,000円
保険料等控除後の賞与 1,000,000円−155,000円 845,000円
所得税等 845,000円×8.168% 69,019円
手取り 845,000円−69,019円 775,981円

出典:前の例と同じ一次資料による試算。国税庁の令和8年分賞与算出率表の甲欄・扶養1人⁠を使用。所得税等の計算結果69,019.6円⁠の1円未満を切捨て。

前の例と比べると、支給額だけでなく、年齢と前月給与、扶養人数も違います。手取りの差をすべて賞与額の差だけで説明することはできません。自分の条件で計算したいときは、各条件を置き換えて最初から計算します。

この例では保険料の本人負担に1円未満の端数が出ない金額を使っています。実際の賞与で端数が出るときは、保険料の端数処理や会社との取扱いを確認します。税の端数処理と保険料の端数処理をまとめて同じにしないことです。

住民税は通常の賞与計算で追加して引かない

給与からの住民税の特別徴収は、通知された税額を毎月の給与から差し引く仕組みです。通常の賞与計算では、賞与額に住民税率を掛けた額を別途追加して引きません。札幌市の特別徴収の案内でも、毎月の給与からの徴収を説明しています。

ただし、賞与が住民税の対象外という意味ではありません。賞与も所得に含まれ、翌年度の住民税の計算に影響します。「ボーナスから住民税が引かれていないから非課税⁠」⁠と判断しないことです。

給与と賞与を同じ日に振り込む会社では、明細も分けて確認します。振込総額だけでは、住民税が通常給与の控除なのか、別の精算なのかがわかりません。退職時の残額精算など、通常と違う処理がある人は、その根拠を給与担当に聞きます。

前月給与がない人や大きな賞与は別計算になる

国税庁タックスアンサーNo.⁠2523は、前月に給与の支払いがない場合と、保険料等控除後の賞与が前月の保険料等控除後給与の10倍⁠を超える場合の計算も説明しています。通常の算出率表をそのまま当てはめる例外です。

新入社員の最初の賞与や、長い休業後の賞与では、前月の給与がないことがあります。前月給与をゼロと入力して通常表の率を選ぶだけでは済みません。賞与の計算期間などを含め、国税庁の別の手順で確認します。

保険料の免除がある人も、本文の例とは違います。賞与の支給日だけでなく、休業の期間や資格の状態によって確認が必要です。明細の控除が他の人と違っていても、直ちに誤りとは決めず、適用条件を聞きます。

源泉徴収は、その時点で差し引く税額です。年間の所得や控除を基に年末調整などで精算されるため、賞与の税率が年全体の実効的な税率と一致するとは限りません。夏と冬で税額が違っていても、前月給与の変化などで説明できることがあります。

明細と試算が違うときは控除項目を順に照合する

計算が一致しないときは、最初に賞与の総支給額を見ます。支給決定の通知と明細で同じか、別の手当や精算が入っていないかを確認します。振込額から逆算を始めると、税金の差なのか支給額の差なのかを切り分けにくくなります。

次に健康保険の加入先と年齢を確認します。健康保険組合の人が東京の協会けんぽの率を使っていたり、介護保険の対象なのに加えていなかったりすると、その後の所得税まで変わります。自分の保険料が違う理由を、所得税率の違いだけで説明しないことです。

保険料等を引いた後の金額が一致したら、前月給与と扶養人数で算出率表の行を選び直します。税額表の境界の金額では、以上と未満のどちらに入るかを読みます。近い額の行を選ぶ、前年の率を使うといった処理はしません。

最後に所得税等の端数処理と、社内独自の控除を確認します。会社の明細に使われている項目名がわからなければ、何の費用で、どの規定に基づく控除かを聞きます。給与担当へは明細のどの項目の計算を知りたいかを伝えると、説明を受けやすくなります。

転職直後の賞与は満額を前提に家計へ入れない

求人票の前年度の賞与実績は、新しく入社する人にそのまま支払う約束とは限りません。算定期間の途中で入社した人の扱い、支給日に在籍していることが必要か、試用期間が算定に入るかを確認します。控除を正しく計算しても、元の支給額の前提が違えば手取りの見込みは変わります。

年俸制の求人でも、賞与に当たる部分の扱いは説明を受けます。年俸に含まれている額か、別に業績で決まる額かを分ければ、毎月の給与と賞与の合計を二重に数えることを防げます。額の確定する時期が違うなら、確定前の金額を支払い予定に充てないことです。

賞与の前月に休職や欠勤があった人も、前年の明細の率を使わず、今回の前月給与を確認します。前月給与がなければ別の計算が必要になるため、通常の早見表に当てはめるだけでは終わりません。自分の条件が例外に該当するかを給与担当に聞きます。

手取りを比べるときは、賞与単独の振込額と、年間に受け取る給与の条件を分けます。賞与の大きさだけを理由に転職先を選ぶ前に、基本給、昇給、勤務時間、支給の不確実な部分を並べて読みます。

その会社の賞与条件を求人票・面接・しょくばらぼで確かめる

入社前は、手取り計算より先に、支給額を決める条件を確認します。求人票の賞与の回数だけでは、算定の基礎となる賃金、査定期間、在籍要件、初回の扱いはわかりません。面接では前年度実績と、今回の採用条件で保証される内容を分けて聞きます。

住宅手当などを含む月給と基本給の関係は住宅手当の相場と条件でも整理しています。賞与の基礎にどの項目を含めるかは会社の規定で確認します。制度の名称だけで手取りを見積もらないことです。

企業研究の手順⁠に沿って求人票と説明を照合し、しょくばらぼでは働き方や定着の掲載項目を調べます。賞与の算定条件が載っていなければ面接で聞きます。統計の平均から自分の賞与を決めず、その会社の実際の数字を求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。

よくある質問

ボーナス50万円⁠の手取りはいくらですか?

本文の仮定では409,130円です。30歳⁠、令和8年⁠の改正後料率、東京の協会けんぽ、一般の事業、前月の社会保険料等控除後給与250,000円⁠、税額表上の扶養0人です。国税庁の令和8年分賞与算出率表の4.084%⁠を使った計算で、全国の平均手取りではありません。

ボーナスから厚生年金はいくら引かれますか?

日本年金機構の厚生年金保険の保険料の案内では保険料率は18.3%⁠で労使折半、本人分は9.15%です。標準賞与額500,000円なら45,750円です。厚生年金の標準賞与額の上限は同月合計1,500,000円です。

ボーナスにも介護保険料がかかりますか?

協会けんぽの令和8年度保険料額表では、40〜64歳⁠の介護保険第2号被保険者は介護保険料率1.62%⁠が加わります。労使折半なら本人分は0.81%で、標準賞与額1,000,000円では8,100円です。

子どもがいなくても支援金は引かれますか?

協会けんぽの令和8年度案内では子ども・子育て支援金率は0.23%で、令和8年4月分から適用されます。本人分は労使折半で0.115%⁠。扶養する子の有無によってこの料率がゼロになる仕組みではありません。

賞与の所得税率は賞与額だけで決まりますか?

国税庁の令和8年分賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表では、原則として前月の社会保険料等控除後給与と扶養親族等の数で率を決めます。甲欄の扶養0人・前月給与250,000円なら4.084%⁠、同300,000円なら6.126%です。

住民税も賞与から差し引きますか?

通常の給与の特別徴収では、住民税は毎月の給与から通知された額を引き、賞与額に税率を掛けて追加徴収しません。国税庁No.⁠2523が説明する賞与の源泉徴収は所得税等です。賞与も前年の所得に含まれるため翌年度の住民税には影響します。

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