2025年度(令和7年度)の最低賃金は、東京1,226円が最も高く、神奈川1,225円、大阪1,177円が続きます。全国加重平均は1,121円です。最も低いのは高知・宮崎・沖縄の1,023円でした。いずれも厚生労働省が公表した地域別最低賃金の時間額です。
このページは2025年度の改定額を比べるための一覧です。2026年10月22日時点では令和8年度の一覧も公表されています。現在の求人や給与を確認するときは、厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」で、働く地域の最新の額と発効日を確認します。
2025年度の最低賃金ランキング:47都道府県の時間額・引上げ額・発効日
令和7年度の地域別最低賃金を、改定後の時間額が高い順に並べました。単位は円、引上げ額は前年度額からの増額です。平均給与や中央値ではなく、地域ごとに決められた時間額です。同額は同順位とし、その次は該当する地域数だけ順位を進めています。
表の発効日は西暦表記です。2025年は令和7年、2026年は令和8年に当たります。2025年度の改定でも、発効日が2026年の地域があります。
| 順位 |
都道府県 |
時間額 |
引上げ額 |
発効年月日 |
| 1 |
東京 |
1,226円 |
63円 |
2025-10-03 |
| 2 |
神奈川 |
1,225円 |
63円 |
2025-10-04 |
| 3 |
大阪 |
1,177円 |
63円 |
2025-10-16 |
| 4 |
埼玉 |
1,141円 |
63円 |
2025-11-01 |
| 5 |
千葉 |
1,140円 |
64円 |
2025-10-03 |
| 5 |
愛知 |
1,140円 |
63円 |
2025-10-18 |
| 7 |
京都 |
1,122円 |
64円 |
2025-11-21 |
| 8 |
兵庫 |
1,116円 |
64円 |
2025-10-04 |
| 9 |
静岡 |
1,097円 |
63円 |
2025-11-01 |
| 10 |
三重 |
1,087円 |
64円 |
2025-11-21 |
| 11 |
広島 |
1,085円 |
65円 |
2025-11-01 |
| 12 |
滋賀 |
1,080円 |
63円 |
2025-10-05 |
| 13 |
北海道 |
1,075円 |
65円 |
2025-10-04 |
| 14 |
茨城 |
1,074円 |
69円 |
2025-10-12 |
| 15 |
栃木 |
1,068円 |
64円 |
2025-10-01 |
| 16 |
岐阜 |
1,065円 |
64円 |
2025-10-18 |
| 17 |
群馬 |
1,063円 |
78円 |
2026-03-01 |
| 18 |
富山 |
1,062円 |
64円 |
2025-10-12 |
| 19 |
長野 |
1,061円 |
63円 |
2025-10-03 |
| 20 |
福岡 |
1,057円 |
65円 |
2025-11-16 |
| 21 |
石川 |
1,054円 |
70円 |
2025-10-08 |
| 22 |
福井 |
1,053円 |
69円 |
2025-10-08 |
| 23 |
山梨 |
1,052円 |
64円 |
2025-12-01 |
| 24 |
奈良 |
1,051円 |
65円 |
2025-11-16 |
| 25 |
新潟 |
1,050円 |
65円 |
2025-10-02 |
| 26 |
岡山 |
1,047円 |
65円 |
2025-12-01 |
| 27 |
徳島 |
1,046円 |
66円 |
2026-01-01 |
| 28 |
和歌山 |
1,045円 |
65円 |
2025-11-01 |
| 29 |
山口 |
1,043円 |
64円 |
2025-10-16 |
| 30 |
宮城 |
1,038円 |
65円 |
2025-10-04 |
| 31 |
香川 |
1,036円 |
66円 |
2025-10-18 |
| 32 |
大分 |
1,035円 |
81円 |
2026-01-01 |
| 33 |
熊本 |
1,034円 |
82円 |
2026-01-01 |
| 34 |
福島 |
1,033円 |
78円 |
2026-01-01 |
| 34 |
島根 |
1,033円 |
71円 |
2025-11-17 |
| 34 |
愛媛 |
1,033円 |
77円 |
2025-12-01 |
| 37 |
山形 |
1,032円 |
77円 |
2025-12-23 |
| 38 |
岩手 |
1,031円 |
79円 |
2025-12-01 |
| 38 |
秋田 |
1,031円 |
80円 |
2026-03-31 |
| 38 |
長崎 |
1,031円 |
78円 |
2025-12-01 |
| 41 |
鳥取 |
1,030円 |
73円 |
2025-10-04 |
| 41 |
佐賀 |
1,030円 |
74円 |
2025-11-21 |
| 43 |
青森 |
1,029円 |
76円 |
2025-11-21 |
| 44 |
鹿児島 |
1,026円 |
73円 |
2025-11-01 |
| 45 |
高知 |
1,023円 |
71円 |
2025-12-01 |
| 45 |
宮崎 |
1,023円 |
71円 |
2025-11-16 |
| 45 |
沖縄 |
1,023円 |
71円 |
2025-12-01 |
出典:厚生労働省「全国厚生労働関係部局長会議 令和8年1月 労働基準局」5ページ「令和7年度 地域別最低賃金額一覧」(表番号なし)。全国加重平均は同4・5ページ。2026年10月22日確認。
東京と神奈川は隣り合う金額ですが、発効日は同じではありません。千葉と愛知は同じ1,140円でも、引上げ額と発効日は異なります。金額の順位だけでは、どの給与期間から変更が必要だったかまではわかりません。
下位の3県は1,023円で同額です。「最下位はどこか」と1県だけを選ぶと事実と違います。岩手・秋田・長崎の1,031円、福島・島根・愛媛の1,033円も同順位として扱っています。
全国加重平均1,121円は、全国一律の最低時給ではない
全国加重平均は、各都道府県の労働者数を反映してまとめた値です。都道府県の時間額を全部足し、地域数で割った単純平均とは異なります。全国の状況を比べるための数値で、自分に適用される最低賃金ではありません。
求人票の時給を確認するなら、勤務する地域の額を使います。全国加重平均より低い額が求人にあっても、その理由だけで地域別最低賃金を下回るとは判断できません。逆に全国加重平均より高くても、働く地域の最低賃金を下回ることがあります。
この表で東京1,226円と全国加重平均1,121円を並べても、東京で1,121円を使ってよいことにはなりません。どこで働くか、いつの労働かを決めて、該当する時間額を読みます。
引上げ額の順位と、時間額の順位は違う
令和7年度の引上げ額は、熊本82円、大分81円、秋田80円です。これらの県の改定後の時間額は、それぞれ1,034円、1,035円、1,031円でした。大きく上がった県が、金額でも上位になるわけではありません。
引上げ額は前年からどれだけ変わったか、時間額は改定後の水準です。給与明細の改定を確かめたいなら、引上げ額と発効日の両方を見ます。勤務地選びの比較なら、時間額と自分の勤務条件を見ます。
全国加重平均の引上げ額は66円です。ただし全員の時給が66円増えたという調査結果ではありません。最低賃金の改定額と、個々の会社で行われる昇給は別に確認します。
2025年度の発効日は2025年10月から2026年3月まで分かれる
栃木は2025年10月1日、東京は同10月3日、秋田は2026年3月31日です。群馬は2026年3月1日、福島・徳島・熊本・大分は2026年1月1日でした。同じ年度の表でも、改定額を使い始める日が違います。
「2025年の最低賃金」と検索しても、年初からこの表の額だったわけではありません。改定前の勤務について確認するなら、その日に適用されていた額を調べます。年度の新しい表だけを使って、過去の給与を判定しないことです。
給与の締め期間が発効日をまたぐなら、何日からの労働に新しい額が適用されているかを確かめます。給与が振り込まれた日だけで、新旧の額を決めないようにします。わからないときは、対象期間と明細を揃えて会社の給与担当に聞きます。
2026年度の改定もあるため、現在の時給を2025年度の表だけで判断しないことです。会社の給与改定の案内に年度が書かれていなければ、どの改定額を反映したものかを確認します。
最低賃金を月給に換算する:時間額×8時間×日数
生活費と比べる計算例として、時間額に1日の所定労働時間と月の所定労働日数を掛けます。以下は1日8時間、月20日または月22日と仮定した例です。実際の所定労働日数の平均を示すものではありません。
| 使う時間額 |
月20日と仮定 |
月22日と仮定 |
| 東京の令和7年度1,226円 |
1,226円×8時間×20日=196,160円 |
1,226円×8時間×22日=215,776円 |
| 全国加重平均1,121円 |
1,121円×8時間×20日=179,360円 |
1,121円×8時間×22日=197,296円 |
| 令和7年度最低額1,023円 |
1,023円×8時間×20日=163,680円 |
1,023円×8時間×22日=180,048円 |
出典:時間額は厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金額一覧」。月額は表記した仮定による計算値で、公表された平均月給ではありません。
全国加重平均の行は比較用の計算です。全国共通でその額を支払えばよいという意味ではありません。上の計算額は残業代や賞与を足した年収でも、税や社会保険料を引いた手取りでもありません。
勤務日数が違えば月の支給額も変わります。時給が同じ求人同士でも、希望するシフトに入れるか、毎月の所定日数がどう決まるかで生活への影響は違います。時給だけでなく、契約する勤務時間とシフトの決め方を聞きます。
月給制の最低賃金チェックには月平均の所定労働時間を使う
実際の月給制の確認は、単にその月の出勤日数で割るのではありません。厚生労働省の「最低賃金のチェック方法は?」は、対象となる月給を1か月平均所定労働時間で割り、適用される最低賃金時間額と比べる方法を示しています。
式は「最低賃金の対象となる月給÷1か月平均所定労働時間」です。会社の年間の勤務予定や所定労働時間を確かめて計算します。上の月20日という仮定を、すべての会社の判定に使うことはできません。
勤務日の見方は年間労働日数の平均と計算方法でも確認できます。年の勤務日と休みの決め方を見てから、会社の所定労働時間に戻ります。実際に残業した時間を足して、所定労働時間と呼ばないことです。
最低賃金に含まれない賃金:残業代・通勤手当・賞与など
給与明細の総支給額を、そのまま最低賃金の計算に入れるわけではありません。厚生労働省の「対象となる賃金は?」は、毎月の基本的な賃金から、次の支払を除いて比較すると説明しています。
| 除く賃金 |
給与明細などで確認するもの |
| 臨時に支払われる賃金 |
結婚手当など |
| 1か月を超える期間ごとの賃金 |
賞与など |
| 所定労働時間を超える労働への賃金 |
時間外労働に対する支払など |
| 所定労働日以外の労働への賃金 |
休日労働に対する支払など |
| 深夜労働の通常賃金を超える部分 |
深夜の割増部分 |
| 特定の手当 |
精皆勤手当、通勤手当、家族手当 |
出典:厚生労働省「対象となる賃金は?」の「最低賃金の対象とならない賃金」。
通勤手当が多いから最低賃金を満たす、賞与を年額で足せば足りる、という計算にはできません。通常の勤務に対応する賃金と、除外する支払を分けます。手当の名称だけで判断しにくければ、何に対する支払かを会社に確認します。
固定残業代を含む月給も、総額だけで比較しません。時間外労働に対する部分を区別する必要があります。求人票の基本給と固定残業代の分け方は初任給の平均と求人票の読み方で説明しています。
最低賃金の対象額と、手取りを混ぜない
最低賃金と比べるのは、税や社会保険料を引く前の賃金のうち対象になる部分です。口座に振り込まれた額を時間で割り、最低賃金より低いからと直ちに判断するのは範囲が違います。
給与明細では、支給欄で何が支払われたか、控除欄で何が差し引かれたかを別に読みます。交通費などを除く作業と、税などを引く作業も別です。計算に使った項目を残しておくと、会社へ確認するときに話が食い違いにくくなります。
勤務する地域の額を確認する:派遣は派遣先を見る
地域別最低賃金は、住んでいる場所だけを見て選ぶものではありません。厚生労働省の「派遣労働者の最低賃金は?」は、派遣労働者には派遣先の最低賃金が適用されると説明しています。派遣元の所在地の額をそのまま使わないようにします。
複数の勤務地がある募集なら、実際に働く場所と適用する額を確認します。遠隔勤務や勤務先の変更が関係して判断に迷うときも、自己判断で低い額を選ばず、会社の担当者や労働局に確認します。
特定の産業には特定最低賃金もあり、地域別最低賃金と両方が適用されるときは高い額を確認します。詳しい対象は厚生労働省「特定最低賃金について」で調べられます。
求人票の時給が平均より高くても、働く条件は別に見る
最低賃金は給与の下限を確認する数字です。同じ地域の求人で、時給が高い順に選べば働きやすさも決まるわけではありません。希望する勤務日、開始・終了時間、契約時間、担当業務も並べます。
「高時給」の表示が、深夜の割増を含む時間帯だけなのか、通常の時間帯にも適用する基本の時給なのかを確認します。曜日や時間で額が変わるなら、どの勤務にいくらが適用されるかを分けて残します。
月給の求人なら、休日の多さによって所定労働時間も変わります。年間休日の平均と比べるときも、募集職種の勤務予定に戻って確認します。給与が高いという印象と、休みの取り方への希望を別にして判断します。
時給の表示を比較表に写すときは、適用する条件も残す
求人票の時給を保存するときは、金額だけでなく、対象となる勤務時間帯、曜日、勤務地を書き添えます。特定の時間帯だけ高い額が表示されている求人と、通常時間帯の額を表示する求人を同じ列で比べないことです。自分が希望する勤務予定で、どの額が何の労働に適用されるかを確認します。
試用期間や研修期間に別の給与が書かれていたら、その期間の条件も読みます。期間中の基本の時給や手当が通常勤務とどう違うかを分け、適用される最低賃金と照らします。見出しに大きく載る通常の時給だけを見て、入社直後も同じ支給条件だと決めないようにします。
地域別最低賃金より高い給与を希望することと、下限を満たしているか確認することは別の作業です。最低賃金を満たしていても、担当する仕事や勤務時間に対して自分が納得できる条件かは別に考えます。反対に、通勤が便利、休みが取りやすいといった点があっても、最低賃金の確認を省く理由にはなりません。
会社に説明を求めるときは、いつ働いた分か、給与明細のどの項目を使ったか、所定労働時間をどの資料で確認したかを伝えます。「計算すると低い気がする」だけより、確認してほしい点が具体的になります。支給項目の扱いがわからないなら、自分で適当に含めず、その項目が何に対する支払かを給与担当に聞きます。
その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめる
求人票では、勤務地、基本の時給または月給、手当、固定残業代、勤務時間を確認します。面接では、今回の募集条件で適用する時間額と、改定日をまたぐ期間の扱いを聞きます。現在の募集なら、2025年度の表で確認を終えず、最新年度の額と照らします。
働いている人は、雇用条件の書面、給与明細、勤務予定を揃えます。対象となる賃金と所定労働時間を分けて確認し、わからない内訳を給与担当に聞きます。最低賃金に関する相談先は、都道府県労働局や最寄りの労働基準監督署です。
厚生労働省のしょくばらぼでは、掲載企業の採用や働き方の情報を確認できます。給与の細かな内訳がなければ、平均値で埋めず会社に聞きます。何をどこで調べるかは企業研究のやり方で整理しています。応募先の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめます。