兵庫県のパート・アルバイト(短時間労働者)の平均時給は1,448円です。数字は厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査から、令和7年6月分の企業規模10人以上・産業計・男女計の時給をとりました。全国の1,518円より70円低く、47都道府県で12番目でした。
男性は1,555円で22番目、女性は1,413円で7番目です。男女の差は142円で、全国の351円よりかなり小さい値です。大阪や神奈川では男性の医療・福祉の高い時給が平均を押し上げていますが、兵庫ではその形が見られません。県の平均と卸売・小売の平均の差は142円で、大阪の322円、神奈川の465円より小さい値です。
ただし、県の平均と応募先の時給は別物です。会社ごとの残業時間や有給休暇の数字は、兵庫県の会社を採用の数字で比べるで並べて見られます。神戸市と姫路市には市ごとの比較表もあります。
数字は、e-Stat の Excel と厚生労働省・兵庫労働局の資料を2026年10月26日に開いて確かめました。
兵庫県のパート平均時給は全国より70円低い
元の資料は、厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査、短時間労働者の都道府県別第1表です。e-Stat の岐阜〜和歌山のExcelにある「兵庫」のシートを開いて数字をとりました。
この調査で短時間労働者と呼ぶのは、同じ事業所の一般の労働者より、1日の所定労働時間が短いか、1週の所定労働日数が少ない人です。時給にあたる1時間当たり所定内給与額には、残業代も賞与も入りません。
| 区分 |
兵庫県 |
全国 |
47都道府県での順位 |
| 男女計 |
1,448円 |
1,518円 |
12番目 |
| 男性 |
1,555円 |
1,769円 |
22番目 |
| 女性 |
1,413円 |
1,418円 |
7番目 |
女性の1,413円は全国の1,418円と5円しか違いません。男性は全国より214円低い値です。兵庫の短時間労働者の75.4%は女性なので、女性の時給が全国並みであることが、県全体を12番目に保っています。
近畿では、大阪1,658円、奈良1,587円、京都1,580円が兵庫より上です。全国の上位と下位の県はパートの平均時給で一覧にしています。
産業別:教育・学習支援業が2,404円で最も高い
兵庫県の産業別の時給(企業規模計・10人以上)です。労働者数は10人単位の推計で、「14,393」は約14万3,930人です。
| 産業 |
男女計 |
男性 |
女性 |
労働者数(十人) |
| 教育・学習支援業 |
2,404円 |
3,130円 |
1,972円 |
2,857 |
| 金融業・保険業 |
1,879円 |
1,795円 |
1,883円 |
340 |
| 学術研究・専門・技術サービス業 |
1,747円 |
2,045円 |
1,677円 |
364 |
| 医療・福祉 |
1,647円 |
1,654円 |
1,646円 |
8,700 |
| 情報通信業 |
1,628円 |
1,606円 |
1,631円 |
144 |
| 建設業 |
1,567円 |
4,119円 |
1,248円 |
269 |
| サービス業(他に分類されないもの) |
1,487円 |
1,440円 |
1,508円 |
4,681 |
| 不動産業・物品賃貸業 |
1,477円 |
1,479円 |
1,477円 |
671 |
| 運輸業・郵便業 |
1,431円 |
1,527円 |
1,370円 |
1,493 |
| 生活関連サービス業・娯楽業 |
1,313円 |
1,295円 |
1,323円 |
2,076 |
| 卸売業・小売業 |
1,306円 |
1,383円 |
1,281円 |
14,393 |
| 製造業 |
1,304円 |
1,569円 |
1,253円 |
3,728 |
| 宿泊業・飲食サービス業 |
1,242円 |
1,258円 |
1,235円 |
10,215 |
兵庫県の医療・福祉は1,647円で、産業別では4番目です。大阪の2,487円、神奈川の2,862円と比べると低く、男女の時給もほとんど同じです。医療・福祉で働く男性は951(十人)で、この産業の約1割です。
建設業の男性4,119円は高い値ですが、働く人は30(十人)しかいません。少ない人数の平均は数人の時給で大きく動くので、建設業のパートの相場として使える数字ではありません。製造業は1,304円で、働く人の83.7%が女性です。
企業規模別:1,000人以上の会社が最も低い
| 企業規模 |
男女計 |
男性 |
女性 |
労働者数(十人) |
| 1,000人以上 |
1,396円 |
1,535円 |
1,345円 |
23,101 |
| 100〜999人 |
1,601円 |
1,895円 |
1,521円 |
9,231 |
| 10〜99人 |
1,436円 |
1,425円 |
1,439円 |
17,679 |
| 企業規模計(10人以上) |
1,448円 |
1,555円 |
1,413円 |
50,011 |
1,000人以上の会社は1,396円で、3つの区分の中で最も低くなりました。この規模で働く人の66.7%が卸売・小売と宿泊・飲食です(同じシートの規模別の労働者数から計算)。
100〜999人の会社は1,601円です。この規模では働く人の37.3%が医療・福祉で、教育・学習支援業は3,768円と高い値です。年間賞与も9万1,400円で、ほかの規模(1,000人以上2万7,800円、10〜99人4万1,200円)より多くなっています。
10〜99人の会社は、男性1,425円、女性1,439円で、女性のほうが14円高い値です。
男女別:女性の時給は全国並み
| 項目 |
男女計 |
男性 |
女性 |
| 1時間当たり所定内給与額 |
1,448円 |
1,555円 |
1,413円 |
| 年齢 |
46.0歳 |
42.3歳 |
47.2歳 |
| 勤続年数 |
6.7年 |
5.5年 |
7.2年 |
| 1日当たり所定内実労働時間 |
5.1時間 |
5.2時間 |
5.1時間 |
| 実労働日数(6月) |
13.6日 |
12.7日 |
13.8日 |
| 年間賞与その他特別給与額 |
4万4,200円 |
3万7,700円 |
4万6,400円 |
| 労働者数(十人) |
50,011 |
12,288 |
37,722 |
女性は男性より4.9歳年上で、勤続年数は1.7年長く、勤続年数の7.2年はこの表の中で最も長い値です。年間の賞与も女性が8,700円多くなっています。
男女の時給の差が小さいのは、男性の時給の高い層が少ないためです。人数の多い産業で男性の時給が高いのは教育・学習支援業の3,130円で、医療・福祉の男性は1,654円です。卸売・小売は男性1,383円、女性1,281円、宿泊・飲食は男性1,258円、女性1,235円です。
平均の1,448円はどう読むか
平均は、時給の高い少数の人に引っ張られます。兵庫県では、その引っ張る力が他の大きな県より弱い形です。男性の医療・福祉が1,654円にとどまり、大阪の4,833円や神奈川の5,776円のような高い値がないためです。
それでも、教育・学習支援業の2,404円(男性3,130円)は平均を押し上げています。講師の仕事が多い産業で、1日の時間は4.3時間と短くなっています。
パートの求人に多い仕事の時給は、人数の多い産業の値に近くなります。
- 卸売業・小売業:1,306円(女性1,281円)
- 宿泊業・飲食サービス業:1,242円(女性1,235円)
- サービス業(他に分類されないもの):1,487円
卸売・小売と宿泊・飲食で働く人は、県の短時間労働者の49.2%です(労働者数から計算)。この2つの平均は、県全体の1,448円よりそれぞれ142円、206円低い値です。この表に中央値はないので、真ん中の人の時給は出せません。
最低賃金との差:調査時点の額より396円高い
令和7年6月の時点で効いていた兵庫県最低賃金は、令和6年度の1,052円です。令和7年10月4日に1,116円、令和8年10月1日に1,172円へ上がりました。くわしい推移と特定最低賃金は兵庫県の最低賃金にあります。
| 比べる額 |
時給 |
産業計の平均1,448円との差 |
| 令和6年度の最低賃金(調査時点) |
1,052円 |
396円 |
| 令和8年度の最低賃金(令和8年10月1日から) |
1,172円 |
276円 |
| 卸売業・小売業の平均 |
1,306円 |
− |
| 宿泊業・飲食サービス業の平均 |
1,242円 |
− |
宿泊・飲食の平均1,242円は、令和8年度の1,172円より70円高い値です。卸売・小売の1,306円は134円上です。調査のあと最低賃金は120円上がっているので、令和7年6月の時給が変わっていなければ、今の最低賃金に届かない人もいます。最低賃金を下回る時給の約束は無効で、最低賃金の額で払う決まりです。
自分の時給と比べるときは、基本の時給だけを使います。通勤手当や割増分は入れません。日給や月給を時給に直す方法は時給の計算と最低賃金との比べ方にまとめています。
時給から年収を出す計算
計算のしかたは「時給 × 1日の時間 × 月の日数 × 12 + 年間賞与」です。兵庫県の平均の値を入れて計算します。
1,448円 × 5.1時間 × 13.6日 × 12 = 1,205,199円
1,205,199円 + 44,200円 = 1,249,399円
6月の日数で12か月働いたと考えた、平均どうしの計算です。調査が出している年収の値ではありません。女性の平均(1,413円、5.1時間、13.8日、賞与4万6,400円)で計算すると123万9,763円です。
扶養の範囲で働くなら、まず税金の103万円の壁を読みます。続けて、勤め先の社会保険の106万円の壁と、家族の健康保険の130万円の壁を確かめます。自分の時給と、実際のシフトの時間で計算し直します。
正社員を含む県の給料は兵庫県の平均年収で見られます。求人の多さは兵庫県の有効求人倍率にまとめています。
パートの働きやすさは、会社の数字で比べる
時給が近い求人どうしでも、残業の多さや有給休暇の取りやすさは会社で違います。週に数日のパートでも、6か月続けて働いて8割以上出勤していれば、日数に応じた有給休暇がつきます。取得の数字の読み方は有給休暇の平均と取得率にまとめました。
兵庫県の会社がしょくばらぼに公表した数字は、カイシャのホントで次の順に並べています。
公表されている数字が、正社員だけを数えたものか、パートを含むものかを確かめてから比べます。
その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめる
求人票では、基本の時給、時給が上がる条件、1日の時間、週の日数、交通費の扱いを分けて見ます。「時給【金額】円〜」の求人なら、最初の時給と、何をすればいくら上がるのかを聞きます。
面接では「同じ時間帯のパートの方は、どれくらいの期間働いていますか」と聞くと、続けやすさがわかります。扶養の範囲で働きたいなら、年の途中でシフトを調整できるかも確かめます。
応募先の平均残業時間や有給休暇の取得率は、厚生労働省のしょくばらぼで会社が公表していれば見られます。調べる順は企業研究のやり方が参考になります。
候補の会社が決まったら、兵庫県の会社を採用の数字で比べるで数字を並べます。阪神間で探すなら尼崎市の比較表もあります。