福岡県のパート・アルバイト(短時間労働者)の平均時給は1,424円です。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査で出ている、令和7年6月分の企業規模10人以上・産業計・男女計の値です。全国の1,518円より94円低く、47都道府県で14番目でした。九州・沖縄の8県の中では最も高い値です。
男性は1,690円で12番目、女性は1,320円で17番目です。働く人の多い卸売・小売は1,189円、宿泊・飲食は1,182円、製造業は1,159円で、どれも1,200円に届きません。県の平均1,424円は、医療・福祉と教育の高い時給を含んだ数字です。
県の平均で決まるのは地域の水準までで、応募先の時給や働き方は会社によって違います。会社ごとの残業時間や有給休暇の数字は、福岡県の会社を採用の数字で比べるで並べて見られます。福岡市や北九州市には市ごとの比較表もあります。
数字は、e-Stat の Excel と厚生労働省・福岡労働局の資料を2026年10月26日に開いて確かめました。
福岡県のパート平均時給は全国で14番目
使った表は、厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査、短時間労働者の都道府県別第1表です。e-Stat の鳥取〜福岡のExcelの「福岡」のシートに、県の数字がまとまっています。
短時間労働者は、同じ事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い人、または1週の所定労働日数が少ない人です。1時間当たり所定内給与額は、所定内給与を所定内の実労働時間で割った額です。残業代、深夜の割増、賞与は入っていません。
| 区分 |
福岡県 |
全国 |
47都道府県での順位 |
| 男女計 |
1,424円 |
1,518円 |
14番目 |
| 男性 |
1,690円 |
1,769円 |
12番目 |
| 女性 |
1,320円 |
1,418円 |
17番目 |
全国との差は、男性が79円、女性が98円です。女性のほうが全国との差が大きく、順位も男性より低くなっています。福岡県で働く短時間労働者の72.0%は女性です。
九州・沖縄では、福岡1,424円に、長崎1,365円、佐賀1,325円が続きます。全国の順位の上と下はパートの平均時給に載せています。
産業別:教育・学習支援業が2,675円で最も高い
福岡県の産業別の時給を、企業規模計(10人以上)で高い順に並べました。労働者数は十人単位の推計で、「12,440」は約12万4,400人です。
| 産業 |
男女計 |
男性 |
女性 |
労働者数(十人) |
| 教育・学習支援業 |
2,675円 |
3,097円 |
2,354円 |
2,289 |
| 医療・福祉 |
2,021円 |
3,887円 |
1,610円 |
8,095 |
| 情報通信業 |
1,881円 |
2,641円 |
1,544円 |
377 |
| 建設業 |
1,710円 |
2,228円 |
1,447円 |
234 |
| 学術研究・専門・技術サービス業 |
1,637円 |
2,029円 |
1,404円 |
490 |
| 金融業・保険業 |
1,444円 |
2,061円 |
1,412円 |
527 |
| 運輸業・郵便業 |
1,322円 |
1,484円 |
1,187円 |
1,614 |
| サービス業(他に分類されないもの) |
1,264円 |
1,302円 |
1,251円 |
5,836 |
| 不動産業・物品賃貸業 |
1,222円 |
1,203円 |
1,237円 |
1,086 |
| 生活関連サービス業・娯楽業 |
1,200円 |
1,189円 |
1,207円 |
2,360 |
| 卸売業・小売業 |
1,189円 |
1,230円 |
1,173円 |
12,440 |
| 宿泊業・飲食サービス業 |
1,182円 |
1,179円 |
1,183円 |
9,864 |
| 製造業 |
1,159円 |
1,338円 |
1,132円 |
3,514 |
表の13産業のうち、6つが1,300円未満です。1,500円を超えるのは教育・学習支援業、医療・福祉、情報通信業、建設業、学術研究・専門・技術サービス業の5つで、合わせても県の短時間労働者の23.5%です(労働者数から計算)。
製造業は1,159円で、表の中で最も低い値です。製造業で働く短時間労働者の87.1%が女性で、女性の製造業は1,132円です。工場のパートの時給を考えるときは、この値と比べます。
企業規模別:大きな会社の平均が最も低い
| 企業規模 |
男女計 |
男性 |
女性 |
労働者数(十人) |
| 1,000人以上 |
1,308円 |
1,374円 |
1,282円 |
17,958 |
| 100〜999人 |
1,518円 |
1,960円 |
1,357円 |
13,532 |
| 10〜99人 |
1,469円 |
1,820円 |
1,330円 |
17,337 |
| 企業規模計(10人以上) |
1,424円 |
1,690円 |
1,320円 |
48,826 |
1,000人以上の会社は1,308円で、3つの区分で最も低い値です。この規模で働く人の60.5%が卸売・小売と宿泊・飲食です(同じシートの規模別の労働者数から計算)。医療・福祉で働く人はこの規模の3.3%しかいません。
100〜999人の会社は1,518円で、全国の平均と同じ額です。この規模では教育・学習支援業が4,345円、医療・福祉の男性が4,112円と高く、男性の平均は1,960円です。女性は1,357円で、規模による女性の差は75円にとどまります。
男女別:男性の賞与のほうが多い
| 項目 |
男女計 |
男性 |
女性 |
| 1時間当たり所定内給与額 |
1,424円 |
1,690円 |
1,320円 |
| 年齢 |
45.8歳 |
42.8歳 |
47.0歳 |
| 勤続年数 |
5.9年 |
4.7年 |
6.4年 |
| 1日当たり所定内実労働時間 |
5.3時間 |
5.3時間 |
5.2時間 |
| 実労働日数(6月) |
14.1日 |
13.2日 |
14.5日 |
| 年間賞与その他特別給与額 |
3万8,300円 |
4万8,500円 |
3万4,400円 |
| 労働者数(十人) |
48,826 |
13,655 |
35,171 |
女性は男性より4.2歳年上で、勤続年数は1.7年長く、6月の日数も1.3日多い値でした。それでも年間の賞与は男性のほうが1万4,100円多くなっています。愛知や大阪では女性の賞与のほうが多く、福岡とは逆です。
6月の実労働日数14.1日は、愛知13.8日、大阪13.5日、神奈川12.7日より多い値です。1日の時間は5.3時間で、時給が低めでも働く日数が多い分、月の給料の差は時給の差より小さくなります。
平均の1,424円は、医療・福祉の男性に引っ張られている
時給の高い人がわずかにいるだけで、平均は上がります。福岡県の男性の医療・福祉は3,887円で、女性の1,610円の2.4倍です。この男性は1,460(十人)で、医療・福祉で働く人の18.0%、平均年齢は57.9歳です。医療・福祉には医師のように時給の高い職種も入るので、男性の値が高く出ます。
教育・学習支援業の2,675円も、1日の時間が4.2時間と短く、講師の仕事が多い産業の数字です。
よく見るパートの求人に近いのは、人数の多い産業です。
- 卸売業・小売業:1,189円(女性1,173円)
- 宿泊業・飲食サービス業:1,182円(女性1,183円)
- サービス業(他に分類されないもの):1,264円
卸売・小売と宿泊・飲食で働く人は、県の短時間労働者の45.7%です(労働者数から計算)。スーパーや飲食店の時給を比べるなら、1,424円より1,182円と1,189円のほうが近い値です。この表には中央値がないので、真ん中の人の時給は出せません。
最低賃金との差:調査時点の額より432円高い
調査で使われたのは令和7年6月の時給です。その時点で効いていた福岡県最低賃金は、令和6年10月5日発効の992円でした。令和7年11月16日に1,057円、令和8年10月4日に1,114円へ上がっています。推移と特定最低賃金は福岡県の最低賃金で見られます。
| 比べる額 |
時給 |
産業計の平均1,424円との差 |
| 令和6年度の最低賃金(調査時点) |
992円 |
432円 |
| 令和8年度の最低賃金(令和8年10月4日から) |
1,114円 |
310円 |
| 卸売業・小売業の平均 |
1,189円 |
− |
| 宿泊業・飲食サービス業の平均 |
1,182円 |
− |
| 製造業の平均 |
1,159円 |
− |
令和8年度の1,114円と比べると、製造業の平均1,159円は45円、宿泊・飲食の1,182円は68円、卸売・小売の1,189円は75円しか上回りません。調査のあと最低賃金は122円上がっています。令和7年6月の時給のままなら、今の最低賃金に届かない人もいます。最低賃金より低い時給の約束は無効になり、会社は最低賃金の額で払わないといけません。
福岡県の令和8年度の最低賃金は10月4日からです。10月3日までに働いた分は1,057円で比べます。比べるのは基本の時給で、通勤手当や割増分は入れません。日給や月給で働く人は、時給の計算と最低賃金との比べ方で時給に直してから比べます。
年収に直す計算と扶養の線
「時給 × 1日の時間 × 月の日数 × 12 + 年間賞与」の式に、福岡県の平均の値を入れます。
1,424円 × 5.3時間 × 14.1日 × 12 = 1,276,986円
1,276,986円 + 38,300円 = 1,315,286円
平均の値を掛け合わせ、6月と同じ日数で12か月働いたとした計算です。調査に載っている年収の値ではありません。女性の平均(1,320円、5.2時間、14.5日、賞与3万4,400円)で計算すると122万8,736円です。
扶養の範囲で働く人は、3つの線を順に見ます。税金は103万円の壁で、勤め先の社会保険は106万円の壁で、家族の健康保険は130万円の壁で確かめます。最低賃金が上がると、同じシフトでも年収が増えるので、毎年計算し直します。
正社員を含む県の給料は福岡県の平均年収で見られます。求人の多さは福岡県の有効求人倍率にまとめています。
福岡県の会社の残業と有給を比べる
時給が同じくらいの求人でも、急な残業の多さや休みの取りやすさは会社で違います。残業時間の見方は残業時間の平均にまとめています。
しょくばらぼの公表データを使った福岡県の順位表は、カイシャのホントにあります。
会社が公表する数字は、正社員だけを数えている場合があります。パートにも当てはまる数字かを面接で確かめます。
その会社の実際の数字は、求人票・面接・しょくばらぼで確かめる
求人票では、基本の時給、昇給の条件、1日の時間、週の日数、交通費を分けて読みます。「時給【金額】円〜」の求人なら、最初の時給がいくらかを確かめます。研修期間の時給や、早朝・深夜の加算も見ます。
面接では「1か月のシフトはいつ決まりますか」「繁忙期に日数が増えることはありますか」と聞きます。扶養の範囲で働きたいなら、年の終わりに日数を減らせるかも確かめます。
厚生労働省のしょくばらぼでは、福岡県の会社が公表した残業時間や有給休暇の取得率を探せます。何から調べるかは企業研究のやり方で整理しました。
候補の会社が決まったら、福岡県の会社を採用の数字で比べるで数字を並べます。筑後で探すなら久留米市の比較表もあります。